縁談

縁談（えんだん）

縁談とは、結婚を前提とした男女の縁組に関する話し合いのことを指します。単なる出会いとは異なり、結婚を目的とした、より具体的な関係性の構築を目指すものです。

起源

縁談の起源は鎌倉時代に遡ります。当時の武士階級の間で、家格や家柄を重視した婚姻が重要視されるようになったことが、縁談という慣習が生まれた背景にあります。当初は武士階級の間でのみ行われていましたが、その後の時代を経て、武士階級の生活様式への憧れや模倣を通じて、次第に一般の人々にも浸透していきました。

縁談を頼む人

縁談を依頼する際には、誰に頼むかが非常に重要です。人生の伴侶となる人を探すという重大なことを依頼するため、単に知り合いというだけでなく、信頼できる人物を選ぶことが大切です。一般的には、社会的な信用があり、人柄が良く、仲を取り持ってくれるような人物が適任とされています。

縁談を依頼する際には、複数の人に同時に頼むことも可能です。しかし、その場合は、他の人にも依頼している旨を事前に伝えておくことがマナーです。これは、互いに誤解や不信感を生じさせないための配慮です。

縁談の流れ

縁談は、まず仲介者（世話人）が双方の家柄や家族構成、本人の意向などを確認するところから始まります。その後、両者が合意すれば、見合いの場が設けられます。見合いは、当人同士が初めて顔を合わせ、お互いの人となりを知るための重要な機会です。見合いの結果、双方が結婚に向けて前向きに進みたいと考えた場合、交際期間を経て結婚へと進みます。

縁談は、単なる形式的な手続きではなく、当事者同士の人生を大きく左右する重要なものです。そのため、双方の家族や仲介者が、慎重に事を進める必要があります。

関連事項

見合い: 縁談における、当事者同士の最初の出会いの場のこと。お互いの人柄や価値観を確かめるための重要な機会です。
出会い: 結婚を目的としない、偶然の出会いや、知人からの紹介など、様々な出会いの形があります。
運命: 縁談において、互いに惹かれ合う感情や、結婚に至るまでの過程を、運命的なものとして捉える考え方もあります。
破談・破局: 縁談が成立しなかった場合や、結婚に至る前に関係が解消してしまうこと。

出典・参考文献

日本大百科全書（ニッポニカ）
『最新版　冠婚葬祭事典』講談社 1978.11.20 84頁

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