羅刹丸

羅刹丸 (らせつまる)

羅刹丸は、SNKの対戦型格闘ゲーム『サムライスピリッツ』シリーズに登場する架空のキャラクターです。

概要

羅刹丸は魔界で生まれた覇王丸のコピーであり、その外見は覇王丸に酷似していますが、性格は正反対で極めて残虐です。肌の色も人間にはありえない紫色をしています。

出自から、彼は複製元である覇王丸に対して強烈な執着と殺意を抱いており、自らが本物の「覇王丸」となることを目論んでいます。そのため、覇王丸の命を付け狙っています。

使用する技は、『サムライスピリッツ 斬紅郎無双剣』および『サムライスピリッツ 天草降臨』に登場する羅刹の覇王丸の技をベースとしていますが、羅刹丸独自の技もいくつか存在します。

羅刹丸の着想は、しろー大野の漫画作品『サムライスピリッツ 覇王丸地獄行』に登場する「もう一人の覇王丸」から得られました。しかし、ゲームのシナリオ担当者にはその情報が伝わっておらず、結果として羅刹丸は覇王丸本人とも、漫画作品の「もう一人の覇王丸」とも全く異なるキャラクターとして完成しました。

『サムライスピリッツ零』のエンディングでは、黒河内夢路に首を刎ねられます（PlayStation 2版では斬首されずに一閃を受けるのみ）。しかし、彼は死んではいません。『サムライスピリッツ 天下一剣客伝』（以下『天下一剣客伝』）では、夢路への復讐を目論んでいます（夢路のプレイで復讐を阻止された場合は、「自らを殺せ」と懇願します）。

『天下一剣客伝』での天草四郎時貞に対する台詞から、羅刹丸が天草によって造られた存在であることが判明します。この設定は、前述の『覇王丸地獄行』における「もう一人の覇王丸」の設定と共通しています。

『天下一剣客伝』のエンディングでは、覇王丸を斬殺し、自らが完璧な「覇王丸」となり、悪鬼羅刹の剣士として悪名を轟かせるという結末を迎えます。

公式イラストでは腰に鞘を挿していませんが、ゲーム中では腰に鞘を挿しています。

技の解説

必殺技

旋風裂斬・刹（せんぷうれつざん・せつ）: 刀を振るって竜巻を起こし、その竜巻で相手を高空に舞い上げる技。軌道が修羅と共通だった羅刹の覇王丸のものとは異なり、竜巻が斜め上へと舞い上がっていくため、対空技としても機能し、浮いた相手に追撃が可能です。
剛破（ごうは）: 体当たり攻撃。ヒットすると相手が浮き上がり、追撃が可能です。ただし、追撃に適した技はやや少なめです。
旋風破 / 旋風波（せんぷうは）: 刀を振るって衝撃波を発生させる技。発生が非常に遅く、リーチも短く、硬直も長いという難点があります。覇王丸の「旋風波」とは「破」の字が異なっていましたが、『天下一剣客伝』では同じ「旋風波」となりました。
凪刃（なぎやいば）: 見切りのポーズを取り、相手が近付いてきたら「弧月斬」のような斬り上げでカウンター攻撃をする技です。
死祟（したたり）: 自らの胸を斬りつけ、怒りゲージをMAXにする技。自決に近い行為ですが、死ぬことはなく、体力が少し減少するのみです。

武器飛ばし技など

天覇断空烈斬（てんはだんくうれつざん）: 「弧月斬」の回転部分で攻撃し、ヒットした場合は「旋風裂斬」で浮かせた相手をジャンプで追いかけ追撃し、最後に「飛翔烈震斬」でとどめを刺します。
臓腑抉り（ぞうふえぐり）: 『サムライスピリッツ零SPECIAL』の絶命奥義。相手の脇腹または胸に腕を突き刺し、心臓を抜き取って握りつぶし、垂れる血を舐めます。
剛咆（ごうほう）: 『天下一剣客伝』の秘奥義。ヒット数の多い「剛破」を繰り出し、最後に「地天刀斬」（しゃがみ強斬り）を放ちます。最後までヒットすると相手が浮き上がり、追撃が可能です。

登場作品

サムライスピリッツ零
サムライスピリッツ零SPECIAL
サムライスピリッツ 天下一剣客伝

キャスト

最上嗣生（『サムライスピリッツ零』、『サムライスピリッツ零SPECIAL』）※発売当時は「中島嗣生」名義
福井信介（『サムライスピリッツ 天下一剣客伝』）

関連人物

覇王丸
黒河内夢路
天草四郎時貞

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