美空ひばりショー ひばりはひばり

『美空ひばりショー ひばりはひばり』は、1968年6月3日から9月30日まで、NETテレビ（現・テレビ朝日）系列で全18回放送された音楽番組です。この番組は、当時人気絶頂だった美空ひばりのワンマンショーとして企画され、毎週月曜日の19時30分から20時までの30分間、視聴者に歌とトークを届けました。

司会は女優の中村メイコが担当し、彼女の明るく親しみやすい語り口が番組を盛り上げました。番組の大きな特徴は、毎回異なるテーマを設定し、そのテーマに沿った美空ひばりのヒット曲を披露した点です。例えば、「ひばり街道」や「夏と私と太陽よ」など、テーマに合わせた選曲で視聴者を楽しませました。

また、「今月の歌」と題して、美空ひばりの新曲を披露するコーナーも設けられていました。これにより、常に新しいひばりの歌に触れることができ、ファンにとっては見逃せない時間でした。さらに、毎回ゲスト歌手を招いてのインタビューも行われ、美空ひばりとの興味深いトークが繰り広げられました。

『美空ひばりショー ひばりはひばり』は、NETテレビにとって初のスタジオカラーカメラ及びカラーVTR録画による番組としても特筆されます。当時のテレビ番組は白黒放送が主流だったため、この番組のカラー放送は、視聴者に鮮やかな映像体験を提供しました。技術的な進歩とともに、美空ひばりの華麗なパフォーマンスをより魅力的に映し出したのです。

番組のサブタイトルには、「ひばり街道」「号外 号外 号外」「たのしい時は」「今夜も相手にしてくれない」「とかく男というものは」「百年の足あとを」「夏と私と太陽よ」「都と楽器と歌声と」「おかしなおかしな夢」「船は出て行く」「人形が人間になったらば」「可愛い恋人」「その時ひばりは…」「シャープと共に」「ひばりの流し…」「ひばりは踊る」「さあみんないらっしゃい」「少しの間サヨウナラ」など、様々なテーマが設定されていたことがわかります。これらのサブタイトルからも、毎回バラエティに富んだ内容であったことが伺えます。

『美空ひばりショー ひばりはひばり』は、美空ひばりの歌唱力はもちろん、中村メイコの司会、そして当時の最新技術によって、多くの視聴者を魅了しました。この番組は、美空ひばりの輝かしいキャリアの中でも、特に印象的な番組の一つとして、テレビ史にその名を刻んでいます。

参考資料として、朝日新聞のラジオ・テレビ欄が挙げられています。

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