羽鳥達也

羽鳥達也 - 建築家

羽鳥達也（はとり たつや）は、1973年生まれの日本の建築家であり、群馬県出身です。彼は1998年に武蔵工業大学（現在の東京都市大学）の大学院を修了した後、日建設計に入社しました。現在、日建設計の設計部門ダイレクターとして、多くのプロジェクトに携わっています。特に、大規模建築における避難シミュレーションの経験を活かし、より安全な建築物の設計に寄与してきました。

代表的な業績

羽鳥は数多くの優れた建築作品を手がけ、その高い技術力と独創性で評価されています。代表作としては、以下のものが挙げられます。

1. ゲーテの家（1999年）：この作品は第9回SXL国際住宅設計競技で大賞を受賞しました。質の高い住宅の設計を通じて、居住空間の新たな可能性を追求しています。

2. 神保町シアタービル（2006年）：この作品はSDレビュー2006で入選を果たし、2008年にはWAF（World Architecture Festival）BARCELONAでショートリストに選ばれました。そして、2009年には日本建築家協会新人賞やアルカシア建築賞ゴールドメダルを受賞し、多くの建築ファンから称賛されています。

3. ソニーシティ大崎（2012年）：現在のNBF大崎ビルとして知られるこのプロジェクトは、2012年のWAFでカテゴリーウィナーを獲得し、2014年には日本建築学会賞作品賞及びBCS賞本賞を受賞しています。

4. 桐朋学園音楽部門調布キャンパス1号館（2013年）：この作品はSD ReviewのSD賞を受賞し、彼の音楽教育に対する情熱が反映されています。

5. 東京藝術大学音楽学部4号館第6ホール改修（2014年）：教育機関の改修に貢献し、音楽の学び舎としての環境を整えることに寄与しました。

6. コープ共済プラザ（2016年）：このプロジェクトは2018年にグッドデザイン賞を受賞しており、機能性とデザイン性を兼ね備えた空間を提供しています。

逃げ地図の開発

羽鳥の特筆すべき点は、避難シミュレーションを通じて安全な建物を設計するための「逃げ地図」の開発です。大規模災害を想定した避難経路の設計は、特に近年重要性が増しています。彼の経験と知見を生かして、利用者が安心して避難できる建物を実現することを目指しています。この画期的なアプローチは、社会的にも大きな影響を与えており、多くの建築家や専門家にインスピレーションを与えています。

羽鳥達也の業績は、建築の安全性を追求しつつ、美しさと機能性を兼ね備えた空間を作り出す力を示しています。彼の取り組みは、現代社会における建築の役割を再定義するものであり、将来的にも更なる進展が期待されています。

もう一度検索