八神純子のシングル「翼/かれ木に花を咲かせましょう」
この曲は
2013年3月11日にSony Music Directからリリースされた
八神純子の
シングルです。特に、
東日本大震災の復興支援を目的に制作されたこの作品には、深い思いとメッセージが込められています。
背景と意義
本作の帯コピーには「がんばれ、日本
東日本大震災 被災地支援」とあり、表題曲「翼」は、震災によって傷ついた人々とつながりたいという八神の強い願いから生まれました。この曲は、命の儚さや生きる意味を問いかけ、困難を共に乗り越えようとする人々に寄り添う内容となっています。八神は、震災直後には何ができるかを考えていましたが、自身の力を信じ、歌を通して支援することができると感じたとのことです。
八神にとって「翼」は、被災者を支えるための曲である一方、その制作過程で抱えていた不安を克服するためのものでもありました。この曲が多くのチャリティイベントやコンサートで歌われ、全国の人々と東北の人々にとってのつながりを生んだと彼女は語っています。「翼」はリリース時には、すでに強い力を持つ楽曲に育っていました。
「かれ木に花を咲かせましょう」の誕生
もう一つの収録曲「かれ木に花を咲かせましょう」は、八神が震災直後に開始した「トランス・パシフィック・キャンペーン」(TPC)の一環で、震災を乗り越えた子供たちのメッセージに対する感謝の気持ちから生まれた曲です。この曲は、2011年12月に開催されたキャンドルナイト・クリスマスライブで、三人の小学生から送られた「カレキ ニ ハナ オ サカセマショウ」というメッセージを受けて制作されました。八神自身が彼らに感謝し、それを形にしたのです。
2013年2月4日には、
大槌町の公民館で、地元の子供たちと一緒にこの楽曲を歌い、そのレコーディングが行われました。この曲のメロディにKAZUKIが詞をつけて完成しました。ジャケットの「翼」という文字は、
盛岡市の13歳の書道家・高橋卓也によって書かれ、復興への希望が込められています。
収益の寄付方法
本作の販売は、CDショップやオンラインショップでは行われず、八神のコンサートやチャリティイベントでの即売、そして公式ホームページでの通信販売のみで行われました。この収益金は、TPCのチャリティライブや植樹活動、仮設商店街でのサポート等に充てられ、被災地の人々を支えるための重要な資金となっています。
収録曲一覧
- 作詞・作曲:
八神純子 / 編曲:
深澤秀行 / ストリングスアレンジ:下村理恵
- 作詞:KAZUKI / 作曲:
八神純子 / 編曲:中村就康
- - かれ木に花を咲かせましょう〈斉唱〉 (3:25)
- 歌:
八神純子と
大槌町の子供たち / 指揮:大橋経子 / ピアノ:小國和歌子
この
シングルは、ただの音楽作品ではなく、震災を乗り越えるための人々の思いをつなぐ重要なメッセージが込められた一枚であり、
八神純子の活動の一環としても大きな意義を持つ作品です。