考えるヒト

『考えるヒト』の概要

『考えるヒト』は、フジテレビで2004年10月19日から2005年9月20日まで毎週火曜日に放送されたバラエティ番組です。この番組では、各世代の芸能人が集まり、公募のアイデアを提案する形式が特徴でした。タイトルはオーギュスト・ロダンの彫刻「考える人」に由来しています。

第1期の内容

初期の番組では、ダウンタウンの松本人志を中心に、現役で活躍する多様な世代の芸能人士たちが公募に真剣に取り組む姿が印象的でした。公募の内容は、多岐にわたり、イメージキャラクターの愛称やデザイン、さらには標語や川柳などがありました。中でも、住友生命が募集した「その年の世相を反映する創作四字熟語」は特に注目を集めました。

番組中には、早稲田大学交響楽団によるクラシック音楽の生演奏が行われ、出演者のクリエイティビティを刺激する役割も果たしていました。また、参加者はアイデアをフリップで提示するスタイルで、これが一種のお笑いの要素を加えていました。

特に松本人志のアイデアが多く取り上げられ、レギュラー司会の浜田雅功は最も採用されると思われる案を高級和紙で送るなど、ユニークなアプローチで公募に参加していました。番組は視聴者の応募も受け付けていましたが、アイデアを丸コピーする視聴者が続出したため、特製の切手を使うことが決まりました。

高評価を得たアイデアたち

松本人志は、2005年1月25日の放送において「一まいのシャワー」とするキャッチコピーが最優秀賞を受賞し、10万円を手にしました。子役の細山貴嶺も、ブラジャーのネーミング募集で受賞した実績があります。番組内で評価されたアイデアは翌回の放送で発表され、視聴者との距離感も近いものでした。

第2期「考えるヒトコマ」のリニューアル

2005年5月からは、番組が「考えるヒトコマ」としてリニューアルされました。この新たな形式では、パネラー4人がチームを組んで4コマ漫画を作成し、その過程が一層視覚的に楽しめる内容となりました。松本はこのコーナーのレギュラーパネラーとして固定され、ゲストとともに新たな作品を生み出していきました。

この様式では、海の底でのストーリーやシュールな笑いを展開するなど、視聴者を飽きさせない工夫が盛り込まれていました。完成した漫画は実際に雑誌に掲載され、他のメディアでも取り上げられることが多くありました。

放送終了後の展開

2005年9月20日に番組はレギュラー放送を終了しましたが、その後も特別番組としての復活が考えられました。しかし、収録予定の映像はお蔵入りとなり、放送されることはありませんでした。番組プロデューサーの言葉によれば、放送枠の確保が難しかったためとのことです。

『考えるヒト』は多様なアイデアとエンターテイメント性を兼ね備えたポジティブな影響を持つ番組であり、今も視聴者の記憶に残る存在です。

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