耳穴

耳穴（じけつ）

耳穴とは、ポール・ノジェが考案した耳鍼で使う経穴のことです。耳介には全身に対応する様々な経穴が存在するとされ、それぞれの部位に刺激を与えることで、対応する身体の部位や機能に影響を与えるとされています。

各耳穴の部位と対応

以下に主な耳穴の部位と対応する身体の部位や機能をまとめます。

耳輪脚
横隔膜、隔
耳輪
直腸下部：耳輪の起点
尿道：対輪下脚下縁と平行する耳輪の部位
外生殖器：対輪下脚上縁と平行する耳輪の部位
耳尖：耳輪の最高点
耳輪1～6：耳輪結節から耳垂下縁までを5等分した6点
舟状窩
手指：耳介結節より上の舟状窩
手根関節：耳介結節と平行となる舟状窩
肘関節：手根関節点と肩関節点との間
肩：耳前切痕と平行となる舟状窩
肩関節：肩点と鎖骨点との間
鎖骨：耳輪尾と平行となる舟状窩
対輪上脚
足指：対輪上脚の最上方
足根関節：対輪上脚の内上方
膝関節：対輪下脚下縁と平行となる対輪上脚
対輪下脚
臀部：対輪下脚の外側
坐骨神経：対輪下脚の中央
交感神経：対輪下脚の内側
対輪
腹部、腹1、腹2：対輪下脚と平行となる対輪
胸部、胸：耳前切痕と平行となる対輪
頚部、頚：対輪の下端
脊椎（仙椎、腰椎、胸椎、頚椎）：対輪を4等分し、上から頚椎点、胸椎点、腰椎点、仙椎点を区分
三角窩
神門：対輪上、下脚の分岐点
子宮：三角窩の陥凹部
股関節
耳甲介舟
膀胱：耳甲介舟の前端、対輪下脚の下方
前立腺
腎：膀胱点の下方、対輪下脚の下方
胆嚢、胆、膵臓：腎点の後、対輪の下方
大腸、小腸：膀胱点の下方、耳輪脚の上方
十二指腸
胃、脾：耳輪脚頭の周囲
肝：胃点の後方
垂体
耳甲介腔
口：外耳道の近く
心：耳甲介腔の中央
肺：耳甲介腔の中央
気管：心点と口点との間
内分泌：耳甲介腔の下方
三焦：肺点と内分泌点との間
膝点: 耳介上部の対輪の下脚と上脚の交わるところ
耳珠
珠尖：耳珠上縁
咽喉：耳珠内側の上方
鼻：耳珠外側の中央
鼻腔：耳珠内側の下方
飢点、渇点
副腎：耳珠下縁
耳甲介腔外縁
平喘：耳甲介腔下方の外側縁
脳点：平喘点の下方
脳幹：平喘点、脳点の外側
皮質下：脳点の下方
睾丸、卵巣：対珠の上方
額点：対珠外上方
耳垂
眼1、眼2：対珠下方の両側
下顎：珠間切痕の近く
歯1：耳垂Ⅰ区
上顎：耳垂Ⅵ区
歯2：耳垂Ⅳ区
眼：耳垂Ⅴ区
内耳：耳垂Ⅵ区
扁桃体：耳垂Ⅷ区
耳背
降圧溝：耳背軟骨隆起の前縁と耳輪との間
上背：耳背軟骨隆起の上方
中背：耳背軟骨隆起の中央
下背：耳背軟骨隆起の下方
迷根
迷根：耳介と乳様突起との境目

注意点

耳鍼は医療行為であり、専門的な知識と技術が必要です。必ず専門家の指導のもとで行ってください。

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