聖路加短期大学

聖路加短期大学（せいるかたんきだいがく）は、東京都中央区明石町に存在した日本の私立短期大学です。学校法人聖路加看護学園によって運営され、1954年に開学し、1966年に廃止されるまで、短期間ながら看護教育に貢献しました。

概要

聖路加短期大学は、看護分野に特化した専門教育機関でした。設置当初は看護科のみで、入学定員は20名でしたが、後に定員数を増やし、さらに専門性を高めるための専攻科も設けられました。教育方針はキリスト教精神に基づき、特に女性を対象としていました。設置認可からわずか9年後の1963年度をもって学生募集を停止し、1966年3月末日をもって正式に閉学しました。

教育および研究

本学の教育は、実践的な看護能力の育成に重点を置いていました。隣接する聖路加国際病院を主要な実習施設として活用することで、学生は臨床現場で質の高い学びを深めることができました。また、専攻科においては研究活動も行われ、『聖路加短期大学専攻科研究報告』として成果がまとめられていたようです。

学風および特色

キリスト教の教えが学風の基盤となっており、単に技術習得に留まらず、豊かな人間性や倫理観を備えた看護職の育成を目指していたと考えられます。また、入学資格が女性に限定されていた点も、当時の社会背景や教育方針を反映した特色の一つと言えます。

沿革

本学の歴史は、1920年に設立された聖路加国際病院付属高等看護婦学校に遡ります。この学校が改組・発展し、1954年3月20日に短期大学設置の認可を受け、同時に学校法人聖路加看護学園が成立しました。同年4月1日には、看護科（入学定員20名）を擁する聖路加短期大学として開学しました。その後、1958年3月31日には専攻科看護専攻（入学定員20名）を設置。同年4月1日には看護科の入学定員を30名に、1962年4月1日には40名へと増員するなど、教育体制の拡充が図られました。しかし、1963年4月1日に入学した学生が最後の募集となり、1966年3月31日をもって閉学しました。

基礎データ

所在地: 東京都中央区明石町56
設置学科:
看護科（入学定員 40名）
設置専攻科:
看護専攻（入学定員 20名）
取得資格: 看護婦（現在の看護師）国家試験受験資格
* 研究: 『聖路加短期大学専攻科研究報告』を発行

卒業後の進路

卒業生は、その専門性を活かし、ほぼ全員が看護職として医療機関に就職したと見られます。特に、密接な関係にあった聖路加国際病院への就職者が多かったと考えられます。また、看護科卒業生のうち、さらなる研鑽を積むことを希望する者は、本学に設置されていた専攻科へ進学する道を選んでいました。本学の教育は、短期間ながらも当時の医療を支える多くの看護専門職を社会に送り出しました。

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