聖闘士聖衣大系

聖闘士聖衣大系（セイントクロスシリーズ）

聖闘士聖衣大系は、1980年代後半にバンダイが発表した『聖闘士星矢』に関するフィギュアシリーズであり、どの世代においてもその魅力が色褪せません。近年では香港バンダイから復刻版が販売されていることでも知られています。このシリーズは、原作者の車田正美が創り出した漫画およびアニメのキャラクターたちが装備する聖衣（プロテクター）を立体化しています。

コンセプトと成功の背景

聖闘士聖衣大系は、聖衣をキャラクターが装着するプロテクターとして立体化することで、聖闘士たちの魅力を視覚的に再現しました。特に、聖衣がオブジェから変形して身に着ける様子は、当時の子供たちにとって娯楽として非常に魅力的でした。1987年には、このシリーズは男子玩具として最大のヒット商品に成長し、550万個以上が販売されました。

この玩具の主な構造には、高品質なダイカスト素材が使用されており、リアルな質感を実現することに成功しています。さらに、オブジェの組み立てに際して、骨組みともいえる台座を取り付けることで、従来のフィギュアにはない新しい楽しみ方が提供されることとなりました。この基本的な構造は、2000年代の『聖闘士聖衣神話』（セイントクロスマイス）シリーズにも引き継がれ、多くのファンを魅了しました。

主要ラインナップ

当初のラインナップには、青銅聖衣をはじめとして、アニメの設定に基づいたキャラクターたちの聖衣が含まれました。最初に登場したのは、ペガサス、ドラゴン、キグナス、アンドロメダ、フェニックスの5体で、それぞれの聖衣には独自の特徴が付与されています。たとえば、ペガサスクロスはシリーズ第1弾で、そのオブジェは目立つ黒い台座で成立しています。また、ドラゴンクロスにおいては、ポリ塩化ビニル製のマスクを用いることで、細かい造形と耐久性が実現されています。

青銅聖衣の後に登場した新生青銅聖衣では、黄金聖闘士の血によって新たに生まれ変わった聖衣が再現されました。これにより、リリースされた製品では聖衣の足首部分が可動するようになり、さらなる進化を遂げています。また、黄金聖闘士の聖衣については、限定版として特別なカラーも提供され、多くのファンの心をつかみました。

懸賞品と近年の展開

また、シリーズは懸賞品として希少価値の高いアイテムも登場しました。射手座の黄金聖衣や教皇アーレスなど、特別な商品がファンによるキャンペーンで提供されました。これによって商品への関心が高まり、シリーズ全体の人気を柱に育てることに成功したのです。

近年は2000年から黄金聖衣の復刻や新たな商品展開が行われ、その人気は再び勢いを増しています。バンダイもこのシリーズへの取り組みを続け、新たな製品や復刻版を通じて、聖闘士聖衣大系の魅力を発信しています。香港バンダイでは、アニメ放映当時には実現しなかった製品も販売されており、ファンの期待を上回る展開が繰り広げられています。

このように、聖闘士聖衣大系はただのフィギュアシリーズに留まらず、ファンの心を掴み続ける文化現象となっています。今後も新たな形で私たちの前に姿を現すことが期待される商品であり、歴史の中でその地位をしっかりと築いてきました。

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