聯合後勤司令部

聯合後勤司令部（れんごうこうきんしれいぶ）

中華民国国防部において、兵站業務を担っていた重要な組織が聯合後勤司令部（旧称：聯合勤務総司令部、略称：聯勤）です。この組織は、国軍全体の活動を支える基盤として、食糧、武器弾薬、車両整備など、多岐にわたる兵站業務を遂行していました。

歴史的背景

聯合後勤司令部の起源は、清朝時代に設置された江南製造局にまで遡ることができます。この歴史的な背景を踏まえ、1946年、国防部はアメリカ軍の三軍統合兵站組織である国防兵站局をモデルとして、新たな兵站組織を設立しました。しかし、1949年8月には国共内戦の激化により、一時的に廃止されることとなります。その後、台湾へ拠点を移した後、1950年に組織が再編され、活動を再開しました。

任務と組織

国防報告書によると、聯合後勤司令部の主な任務は、兵站支援体制の整備と、国軍各部隊に対する一般的な軍需品の補給、燃料、弾薬、輸送、衛生管理、基地設備の更新・修繕、留守業務、そして地域における大規模災害時の救助活動です。

この任務を遂行するために、各地域に支部や基地勤務廠（処）が設置され、約1万8千人もの人員が活動していました。以前は、各地区の財務収支組、留守業務処、診療センター、国軍示範公墓管理処、印刷工場、兵工廠、忠烈祠管理組などが聯勤の下部組織として存在していました。しかし、これらの組織は1996年から2006年にかけて、国防部直轄の組織へと改編されています。

組織改編

2012年12月28日、国防組織の再編に伴い、聯合後勤司令部は陸軍に編入された「陸軍保修指揮部」と統合され、「陸軍後勤指揮部」として新たなスタートを切りました。これにより、長年にわたり国軍の兵站を支えてきた聯合後勤司令部の歴史に幕が下ろされました。

歴代司令

聯合後勤司令部では、以下の方々が司令官を務めました。

黄鎮球 陸軍中将（1946年6月1日 - 1947年5月28日）
郭懺 陸軍中将（1947年6月28日 - 1949年8月16日）
黄鎮球 陸軍大将（1950年4月1日 - 1954年6月30日）
黄仁霖 陸軍中将（1954年7月1日 - 1955年5月31日、代理）
黄仁霖 陸軍中将（1955年6月1日 - 1959年1月31日）
馬紀壮 海軍大将（1959年2月1日 - 1959年7月8日）
石覚 陸軍大将（1959年7月9日 - 1963年6月30日）
頼名湯 空軍大将（1963年7月1日 - 1967年6月30日）
劉広凱 海軍大将（1967年7月1日 - 1972年6月30日）
鄭為元 陸軍大将（1972年7月1日 - 1975年4月3日）
羅友倫 陸軍大将（1975年4月4日 - 1977年3月31日）
王多年 陸軍大将（1977年4月1日 - 1980年4月6日）
蔣緯国 陸軍大将（1980年4月7日 - 1984年6月30日）
温哈熊 陸軍大将（1984年7月1日 - 1989年12月4日）
羅本立 陸軍大将（1989年12月5日 - 1993年7月4日）
王文燮 陸軍大将（1993年7月5日 - 1996年6月30日）
丁之発 陸軍大将（1996年7月1日 - 1998年3月31日）
楊徳智 陸軍大将（1998年4月1日 - 2000年5月20日）
謝建東 陸軍大将（2000年6月1日 - 2003年2月1日）
高華柱 陸軍大将（2003年2月1日 - 2004年5月20日）
戴伯特 陸軍大将（2004年5月20日 - 2006年2月16日）
季麟連 海軍陸戦隊大将（2006年2月16日 - 2007年1月31日）
金乃傑 空軍大将（2007年2月1日 - 2008年10月31日）
董翔龍 海軍中将（2008年11月1日 - 2011年5月15日）
* 呉有明 陸軍中将（2011年5月16日 - 2012年12月28日）

外部リンク

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