職業野球東西対抗戦

職業野球東西対抗戦に関する詳細

職業野球東西対抗戦（しょくぎょうやきゅうとうざいたいこうせん）は、1937年から1949年の期間、主に日本野球連盟が主催したイベントであり、オールスターゲームの前身として位置づけられています。この対抗戦は、日本のプロ野球界における特別な催しであり、選手たちが東軍と西軍に分かれて戦う形式で行われました。

開催の背景

この対抗戦のアイディアは、大阪朝日新聞の田村恭一によって提案されました。彼は、音楽や舞台におけるオールスターキャストのように、野球の試合でも同様の形式が楽しめるのではないかと考えたのです。1947年から1949年にかけては日本野球連盟が主催するイベントとなり、特にファンにとっても盛り上がる機会になりました。

競技の実施

第1回大会は1937年に阪神甲子園球場で3試合が行われました。以降、この対抗戦は原則として11月から12月にかけて開催され、1942年と1944年を除いて毎年行われました。1945年までは監督推薦で選ばれた選手たちが出場していましたが、1946年以降はファン投票を取り入れ、より多くのファンが選手選考に参加できるようになりました。

試合結果

この対抗戦の結果として、通算成績が東軍35勝、西軍30勝、2分となりました。特に1940年には満洲での試合が行われ、全国の選手が紅白に分かれて競い合う新たな試みが展開されました。

満洲開催の詳細

1940年、満洲リーグ戦が実施されている中、全体の球団を紅白に分けたオールスターゲームが開催され、試合は奉天満鐵球場や大連満倶球場、旅順市営球場などで行われました。この時の試合結果は以下の通りです。

• - 第1戦：8月25日 紅軍 9 - 3 白軍（奉天満鐵球場）
• - 第2戦：8月26日 白軍 2 - 0 紅軍（大連満倶球場）
• - 第3戦：8月27日 紅軍 6 - 1 白軍（大連）
• - 白玉山奉納試合：8月28日 紅軍 7 - 5 白軍（旅順市営球場）

戦後の意義

太平洋戦争の影響でペナントレースが中断された1945年には、この東西対抗戦が戦後初の公式試合となりました。阪急西宮球場に保管されていたボールなどを使用して行われたこの試合では、新たにセネタースに加わった大下弘選手が華々しい活躍を見せ、戦後のプロ野球再開の足がかりとなったことで多くの注目を集めました。

結論

職業野球東西対抗戦は、日本のプロ野球史において特別な位置を占めるイベントであり、選手たちの技術やファンの熱狂を再確認する場として重要な役割を果たしました。オールスターゲームの源流として、今日の野球文化にも多大な影響を与えています。

もう一度検索