肝っ玉かあさん

『肝っ玉かあさん』の概要

『肝っ玉かあさん』は、1968年から1972年の間にTBS系で放送されたテレビドラマで、その放送期間中に全117回が放送され、高い視聴率で視聴者を魅了しました。本作は、石井ふく子プロデューサーのもと、京塚昌子が主役に選ばれ、彼女は太った体型を活かして「少しおっちょこちょいだがしっかり者の母親」というキャラクターを力強く演じました。視聴率は30%前後を記録し、後の名作『ありがとう』や『渡る世間は鬼ばかり』などの作品に影響を与えた先駆的な存在としても知られています。

放送は全3シリーズが展開され、特に第3シリーズにおいては唯一のカラー放送として45年ぶりの再放送も行われるなど、その人気の高さを証明しています。番組の再放送は、2016年にBS12トゥエルビで行われ、視聴者に懐かしさを提供しました。

放送データ

1. 第1シリーズ: 1968年4月4日 - 11月28日（全35回、モノクロ）
2. 第2シリーズ: 1969年4月3日 - 1970年1月29日（全44回、モノクロ）
3. 第3シリーズ: 1971年5月6日 - 1972年1月20日（全38回、カラー）
放送時間は毎週木曜日の20時から20時56分までの間で、スタジオドラマとして制作されました。

あらすじ

このドラマの中心は、女手一つで蕎麦屋「大正庵」を経営する大正五三子の物語です。彼女は二人の子どもを育てながら、日々の生活の中で多くの騒動を経験し、それを明るく前向きに乗り越えていきます。長男の一は妻と結婚し、長女の三三子は看護学校に通っています。この家族の姿を描きつつ、清田家や従業員たちとの交流も展開され、視聴者に温かな人間関係を伝えています。

主な登場人物とキャスト

• - 大正五三子（京塚昌子）: 女手一つで子供を育て、頑固だが情に厚い母親。
• - 大正一（山口崇）: 五三子の長男で、後に実家で蕎麦屋の仕事に従事。
• - 大正綾（長山藍子）: 一の妻で、女性雑誌の編集者。
• - 大正三三子（沢田雅美）: 五三子の長女で看護学校に通う。
• - 大正九子（細川美恵）: 一・綾夫妻の娘。
• - 堀川長吉（佐野浅夫）: 「大正庵」のベテラン職人で五三子を支える存在。

他にも多彩なキャラクターたちが登場し、彼らの人間ドラマが広がっていきます。

エピソードの特徴

ドラマ内ではスポンサーのカルピスが頻繁に登場し、視聴者に親しみやすさを与える一因となっていました。また、安定したストーリー構成やキャラクターの魅力、家族間の温かい絆が描かれ、多くの視聴者の心に残りました。

制作スタッフと受賞歴

• - 作: 平岩弓枝、向田邦子（クレジットなし）
• - 演出: 川俣公明
• - プロデューサー: 石井ふく子
• - 音楽: 平井哲三郎
• - 主題歌: 「肝っ玉かあさん」

この作品は、その独自性と人気により、複数の賞を受賞し、放送界においても名作としての地位を確立しました。

『肝っ玉かあさん』は、視聴者に家族のあたたかさや日常生活の喜びを伝え続け、今でも多くのファンに愛されている伝説的な作品です。

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