肥田美代子

肥田美代子 (ひだ みよこ)

肥田美代子は1941年3月1日に大阪府で生まれた日本の児童文学作家、政治家、そして薬剤師として知られています。彼女は大阪樟蔭女子大学の教授であり、文字・活字文化推進機構の理事長も務めています。また、衆議院議員を3期、参議院議員を1期務めた経歴を持っています。

来歴

肥田美代子は大阪府立大手前高等学校を卒業後、1965年に大阪薬科大学を卒業しました。同年、白水貿易株式会社に歯科医療器部門で入社し、その後1975年には自らの薬局を開業しました。彼女の作家としてのキャリアは1979年に始まり、「先生しごいたる」でデビューしました。1981年には川村たかしや那須正幹と共に児童文学創作集団「亜空間」を結成しました。

政界への進出は1989年の第15回参議院議員通常選挙で、日本社会党から比例区で立候補し初当選を果たしました。1991年には文化政務次官に就任しますが、1995年には参議院選挙で落選します。1996年には旧民主党に参加し、同年の衆議院議員総選挙で初当選。以後、2003年まで連続して当選を重ねましたが、2005年に落選し政界からの引退を決定します。

社会貢献

肥田は政治家として、特に子どもの読書活動の推進、文字・活字文化の振興等に力を注ぎ、かつては国会等の移転に関する特別委員会の委員長も務めました。また、彼女は有害情報から子どもを守るための法律案を策定しましたが、この法律案は未提出のままとなっています。

彼女は選択的夫婦別姓制度の導入を強く支持しており、2000年には超党派女性国会議員と共にこの制度を求める申し入れを行いました。健康増進法の改定に関しては、受動喫煙防止は義務規定として徹底すべきだと考えています。

書籍と翻訳

肥田は数多くの児童書を執筆してきました。彼女の代表作には、「すすめアルフ」「学校うります」「先生しごいたる」などがあります。また、彼女は翻訳活動も行い、2012年にはケイト・バンクス作の「おやすみなさいのおともだち」を出版しています。

表彰と役職

肥田は2011年に旭日中綬章を受章しました。2006年以降は財団法人出版文化産業振興財団の理事長を務め、さらに2007年からは文字・活字文化推進機構の理事長としても活動しています。2010年には大阪樟蔭女子大学国文学科の教授にも就任しました。

肥田美代子は多彩な経歴を持ちながら、児童文学と政治の両分野で影響力を持ち続ける人物です。彼女の作品や活動は、今もなお多くの人々に支持されており、未来の世代にも影響を与えています。

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