腕をかえす

腕を返す（かいなをかえす）

「腕を返す」とは、相撲における技術の一つで、相手の差し手を防御し、体勢を有利に導くための重要な技です。具体的には、相手が自分の腕の下に手を入れてきた状態（差し手）に対し、その腕の小指側を持ち上げる動作を指します。

腕を返す目的と効果

腕を返す主な目的は、以下の通りです。

1. 相手の差し手を防ぐ: 相手に十分に差し手を許してしまうと、有利な体勢を築かれやすくなります。腕を返すことで、相手の差し手を浅くし、得意な体勢に持ち込ませないようにします。
2. 脇を締める: 腕を返すことで、相手に脇を開けさせ、得意の体勢にさせないようにします。
3. 重心を高く保つ: 相手に深く差し込まれると、重心が下がり、体勢が崩れやすくなります。腕を返すことで、重心を高く保ち、安定した体勢を維持します。
4. 上手廻しを防ぐ: 相手に上手廻しを取られると、投げ技などで不利な状況に追い込まれやすくなります。腕を返すことで、相手に上手廻しを取らせないようにします。
5. 巻き替えを防ぐ: 相手に巻き替えられると体勢が崩れるので、それを防ぎます。

腕を返すの応用

腕を返す技術は、単に防御だけでなく、攻撃への転換にも利用できます。例えば、腕を返して相手の体勢を崩し、一気に攻め込むといった展開も可能です。

腕を返すの注意点

腕を返す際には、以下の点に注意する必要があります。

タイミング: 腕を返すタイミングが遅れると、相手に十分な差し手を許してしまい、効果が薄れてしまいます。相手の動きをよく見て、的確なタイミングで腕を返すことが重要です。
力の入れ具合: 腕を返す際に、力を入れすぎると、逆に相手に利用されてしまうことがあります。力を入れすぎず、しなやかに腕を返すことが大切です。

まとめ

腕を返す技術は、相撲における基本でありながら、非常に奥深い技術です。腕を返すことを通して、相撲の奥深さを感じてみてください。

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