臥竜公園

臥竜公園：四季折々の魅力が詰まった長野の都市公園

長野県須坂市臥竜に位置する臥竜公園は、豊かな自然と歴史が調和した総合公園です。日本さくら名所100選、日本の名松100選、長野の自然100選に選定されており、県内有数の規模を誇ります。動物園も併設しており、老若男女問わず一日中楽しめるスポットとなっています。

春爛漫の桜と、歴史の息吹

公園内には約800本の桜が植えられており、4月中旬から下旬にかけて見頃を迎えます。竜ヶ池を中心にソメイヨシノを中心に150本以上の桜が咲き誇り、水面に映る桜の美しい景色は、多くの人々を魅了します。夜桜もまた格別です。桜以外にも、公園内にはアヤメ、フジ、ツツジ、アジサイなど様々な花々が咲き乱れ、四季を通じて変化に富んだ景観を楽しめます。竜ヶ池周辺には風情のある茶店が残り、「黒いおでん」や「団子」といった名物も味わえます。

公園の近くには、臥竜梅で知られる興国寺があります。臥竜梅は須坂市の天然記念物に指定されており、公園散策と合わせて訪れてみるのも良いでしょう。

臥竜公園がある臥竜山には、古くからの歴史が刻まれています。公園内には、昔話に由来する臥竜山の由来を示す碑があります。若者の恋物語を題材にしたこの物語は、公園の歴史をより一層魅力的に彩っています。また、臥竜山には古墳や須田城跡、須坂藩主・堀家の霊廟などがあり、歴史散策も楽しめます。公園内には臥竜山をめぐるウォーキングコースも整備されているため、自然を満喫しながら歴史に触れることができます。

公園の設計と歴史的背景

1931年に造園された臥竜公園の設計者は、明治神宮や日比谷公園などを設計した日本最初の林学博士である本多静六です。1926年に設計が開始され、昭和6年（1931年）に完成しました。この築造は、昭和初期の世界恐慌により製糸業が打撃を受けた須坂市において、失業対策として行われた側面もあります。歴史の波乱に翻弄されながらも、人々の憩いの場として誕生した公園と言えるでしょう。

須坂市動物園：人気者のアカカンガルー

臥竜公園内には須坂市動物園があります。規模は小さいながらも、全国的に有名なアカカンガルー「ハッチ」とその子孫が飼育されていたことで知られていました。ハッチは、日本テレビの『天才!志村どうぶつ園』など多数のテレビ番組に出演し、全国的な人気を博しました。現在も、インターネットを通して24時間動物の様子を見ることができる「動物なにしてる？須坂市動物園てれび」を配信しており、全国から多くの来園者を集めています。2006年度には年間237,663人もの入園者数を記録するなど、大変な人気を誇っています。

アクセスと駐車場

臥竜公園へのアクセスは、長野電鉄須坂駅から徒歩20分、またはバスで約10分です。バスをご利用の場合は、仙仁線（S）、米子線（Y）、南北線（M）のいずれかの路線をご利用ください。駐車場は臥竜公園と動物園共通で、無料です（臥竜公園さくらまつり期間中は一部有料）。

まとめ

臥竜公園は、桜の名所としての美しさ、歴史的な背景、そして充実した施設が調和した、魅力あふれる公園です。自然と歴史、そして人々の憩いの場として、これからも多くの人々に愛され続けることでしょう。春には桜、夏には緑、秋には紅葉、冬には雪景色と、一年を通して異なる表情を見せてくれる臥竜公園を訪れてみてはいかがでしょうか。

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