自由党 (スウェーデン)

スウェーデン自由党：中道右派の自由主義政党

スウェーデン自由党（Liberalerna）は、1902年に設立されたスウェーデンの主要政党です。党名は直訳すると「国民党自由」となりますが、国内では一般的に「国民党（Folkpartiet）」または「人民党」と呼ばれ、公式文書では「自由党（liberalerna）」の表記も見られます。

建党以来、社会自由主義政策を掲げており、自由主義インターナショナルにも加盟しています。しかし、1990年代以降は経済政策において右傾化が進み、現在では中道右派ブロックに属しています。2006年の総選挙では、中道右派ブロックを構成する主要政党の一つとして、スウェーデン議会で第4党の議席を獲得しました。青年組織としてスウェーデン自由ユースが存在します。

自由党は特定の支持組織を持たない点が特徴です。しかし、支持者の多くは大卒の中産階級で、中道的な政治思想を持つ層から支持を集めています。

外交政策

自由党は、積極的な国際協調路線を採っています。具体的には、NATO加盟、EU加盟、そしてEUの更なる統合（連邦政府化）を支持しています。また、ユーロ導入にも賛成の立場を取っています。

イラク戦争に関しては、戦争そのものには反対しませんでしたが、スウェーデン軍の派遣には反対しました。パレスチナ問題では、イスラエルを支持する立場を取っています。

国内政策

自由党は、手厚い社会保障プログラムを維持しつつ、自由市場経済を重視する政策を主張しています。国民経済の安定と社会福祉の充実を両立させることを目指しています。また、GDPの1％をフェミニズムプログラムへの投資に充てることを提唱しており、ジェンダー平等への積極的な取り組みを示しています。

移民政策においては、移民の帰化を促進する政策を支持しています。これは、多文化共生社会の実現を目指した姿勢と捉えることができます。

まとめ

スウェーデン自由党は、社会自由主義を基調としながらも、近年は中道右派寄りへと政治路線を変化させてきました。国際協調を重視する外交政策、自由市場と社会保障の両立を目指す国内政策、そして移民の積極的な受け入れを推進する姿勢は、同党の主要な特徴となっています。中産階級を中心とした支持基盤を維持しながら、スウェーデンの政治において重要な役割を果たしている政党と言えるでしょう。

関連事項

スウェーデン自由党青年団
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* 北欧の政治

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