自転車歩行者専用道路
自転車歩行者専用道路とは
自転車歩行者専用道路は、自転車と歩行者の交通を目的とした独立した道路です。道路法第48条の13第2項で規定され、一般的には「サイクリングロード」として知られています。この道路は、道路の一部として設けられる自転車歩行者道とは異なり、独立した専用道路であることが特徴です。
概要
自転車専用道路と合わせて「自転車道」と総称され、「自転車道の整備等に関する法律」で整備が推進されています。同法では、市町村が設置に努める義務があり、河川や国有林野の管理者も協力することとされています。主に、スポーツやレクリエーションとしての自転車利用を目的とし、河川敷、湖岸、海岸、廃線跡などに、公園や観光地と一体となって整備されることが多いです。
構造的には、道路の他の部分と分離されている必要があり、未供用であることが条件です。幅員は4メートル以上と定められ、設計速度は通常時速30キロメートル、困難な場合は時速10キロメートルとされています。
自転車歩行者道との違い
自転車歩行者道は、道路の一部を縁石や柵で区切って設けられた、自転車と歩行者専用の通路です。主に自動車交通量の多い道路に併設されます。これは道路の「歩道」部分が自転車通行可能になっているものと捉えることができます。自転車歩行者道には、「自転車及び歩行者専用」の道路標識とともに、「自転車歩道通行可」などの補助標識が設置されることが一般的です。
自転車通行可能な歩道も、「自転車道の整備等に関する法律」に基づき自転車道の一形態として整備され、国土交通省の自転車道整備統計にも含まれています。
法令
自転車歩行者専用道路には、公安委員会または道路管理者が設置する道路標識があります。
公安委員会設置の場合
「自転車及び歩行者専用」標識は、普通[[自転車]]以外の車両の通行を禁止します。違反者には道路交通法が適用され、危険運転致死傷罪の対象となる場合があります。2023年7月1日以降は、特定原付は原則として規制対象外となります。
東京都や兵庫県では、歩行者用道路の標識に「自転車を除く」や「軽車両を除く」の補助標識を付加し、自転車歩行者専用道路を明確に区別しています。
道路管理者設置の場合
道路管理者が設置した「自転車及び歩行者専用」標識は、自転車以外の車両の通行を禁止します。違反者には、道路法に基づく措置命令に違反した場合に罰則が科されます。危険運転致死傷罪の適用対象外ですが、2023年7月1日以降は、特定原付は規制対象外となり通行可能です。
危険運転致死傷罪の適用
自動車運転死傷行為処罰法により、自動車や原動機付[[自転車]]で自転車歩行者専用道路の規制に故意に違反して事故を起こし、人を死傷させた場合、危険運転致死傷罪に問われ、重い刑罰が科せられます。2023年7月1日以降、特定原付はこの罪の対象外となる可能性があります。
歴史
自転車歩行者専用道路は、1971年の道路法改正で初めて法制化されました。それまでは、自動車専用道路は規定されていましたが、自転車や歩行者のための専用道路は法的に整備されていませんでした。
関連項目
外部リンク
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