舞鶴市内自主運行バス

舞鶴市自主運行バス：地域住民が支える生活の足

京都府舞鶴市では、かつて存在した民間バス路線や航路の廃止によって、交通手段を失った地域住民の生活を支えるため、独自の取り組みとして「自主運行バス」が運行されています。これは、各地域の自治会が中心となって組織された運行協議会が、自家用自動車を用いた有償運送（80条バス）として運行するものです。舞鶴市は、これらの自主運行バスに対して、その運行にかかる費用の一部を補助金として交付し、さらに京都府からも補助を受けています。

現在、舞鶴市内には7つの自主運行バス路線が存在し、それぞれ地域住民のニーズに合わせて運行されています。運行日や時間帯は路線によって異なり、土曜日や日曜日、祝祭日は運休となる路線が多いです。また、一部路線では、事前予約が必要なバス停や、区間利用ができない区間も存在します。

各路線の詳細

以下では、それぞれの自主運行バス路線について、運行開始時期、運行協議会、運行経路、車両情報などを詳しく説明します。

1. 岡田上バス

運行開始: 1973年11月1日（京都交通和田在木線の廃止代替）
運行主体: 岡田上バス運行協議会
運行日: 平日
路線: 奥栃葉～大呂（一部区間事前予約制）
車両: 三菱ふそう ローザ（29人乗り）、「あけぼの号」

岡田上バスは、歴史の古い自主運行バスの一つです。山間部を運行する路線であり、一部区間は事前予約が必要となっています。

2. 池内バス

運行開始: 1993年10月1日（京都交通池内線の廃止代替）
運行主体: 池内バス運行協議会
運行日: 月～土
路線: 日赤病院前～岸谷（白滝経由便あり）
車両: 三菱ふそう ローザ（25人乗り、車いすリフト付き）、「かじか号」
燃料: バイオディーゼル燃料（BDF）

池内バスは、車いすリフト付き車両を使用し、バリアフリーにも配慮しています。また、バイオディーゼル燃料を使用するなど、環境への配慮も進めています。

3. 岡田中バス

運行開始: 1994年10月1日（京都交通漆原線の廃止代替）
運行主体: 岡田中バス運行協議会
運行日: 平日
路線: 2つの経路あり（一部区間事前予約制）
車両: 三菱ふそう ローザ（28人乗り）と15人乗りワゴンバス、「あかいわ号」

岡田中バスは、2台の車両を使用し、それぞれ異なる経路で運行されています。

4. 西大浦バス

運行開始: 2004年10月（舞鶴汽船航路廃止代替）
運行主体: 西大浦協議会
運行日: 平日
路線: 東舞鶴駅～瀬崎（東舞鶴駅～平間は区間内利用不可）
車両: 三菱ふそう エアロミディMK（47人乗り）

西大浦バスは、比較的規模の大きな車両を使用し、多くの乗客に対応できるようになっています。

5. 青井校区バス

運行開始: 2004年10月（舞鶴汽船航路廃止代替）
運行主体: 青井校区協議会
運行日: 月～土
路線: 西舞鶴駅～白杉（一部区間、土日は経由しないバス停あり）
車両: 三菱ふそう ローザ（28人乗り、車いすリフト付き）、「ししょのうら号」

青井校区バスも、車いすリフト付き車両を使用しています。

6. 杉山・登尾バス

運行開始: 2005年8月
運行主体: 杉山・登尾協議会
運行日: 平日
路線: 東舞鶴駅～杉山（全便事前予約制、東舞鶴駅～朝来中間の区間内利用不可）
車両: トヨタ ハイエース（10人乗り）、「スマイル号」

杉山・登尾バスは、事前予約が必要な路線です。

7. 多門院バス

運行開始: 2006年1月10日（京都交通材木線廃止代替）
運行主体: 多門院協議会
運行日: 平日
路線: 東舞鶴駅～黒部（東舞鶴駅～堂奥間の区間内利用不可）
車両: 三菱ふそう ローザ（29人乗り）

多門院バスも、比較的規模の大きな車両を使用しています。

運賃と今後の課題

自主運行バスの運賃は路線によって異なりますが、区間制となっており、10円単位または50円単位で設定されています。これらの自主運行バスは、地域住民の生活を支える重要な役割を担っていますが、高齢化や人口減少といった課題を抱えており、今後の維持・発展に向けた検討が不可欠となっています。

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