航空ジャーナル

航空ジャーナルについて

『航空ジャーナル』（こうくうジャーナル／Aviation Journal: AJ）は、1974年7月に創刊され、1988年まで発行されていた航空専門月刊誌です。この雑誌を出版したのは株式会社航空ジャーナル社であり、同社自体が航空関連の情報提供を目的として設立されました。航空雑誌の老舗として、その内容は多岐にわたり、一般読者から業界関係者まで広く支持を受けました。

創刊の背景

航行に関する専門雑誌は、日本では第二次世界大戦前から存在し、例えば1930年に創刊された『航空時代』や、戦時中の『航空朝日』などがありますが、戦後の航空禁止令によってこれらが一時的に廃刊に追い込まれました。1951年のサンフランシスコ講和条約によって航空禁止令が解除された後、出版業界は航空雑誌の復活に向け再び動き出しました。この背景の中で、青木日出雄が設立した株式会社航空ジャーナル社が創刊したのが『航空ジャーナル』です。

内容と特色

本誌は、特に軍事航空と民間航空の分野において高い専門性を誇りました。初代編集長の青木日出雄は自衛隊出身であったため、軍用機や航空自衛隊に関する情報に強く、編集方針も堅実なものでした。月刊誌としての特徴として毎月1日発行のほか、臨時増刊号もあり、特定のテーマに基づいた特集が組まれていました。特に自衛隊に関連する特集や創刊周年記念号は、毎年の恒例行事として読者に親しまれていました。

また、定期的に企画シリーズとして「AJ Cyclone シリーズ」、「Great Aircraft シリーズ」などが発行されることで、航空や軍用機に関する深掘りした情報が提供されました。

編集と廃刊

編集長は青木日出雄が長らく務めた後、藤田勝啓や中村浩美、青木謙知といった後継者たちが編集長に就任しました。特に青木日出雄は自身の退任後も主筆として執筆を続けていたため、彼の視点が雑誌の内容に色濃く反映されていました。しかし、1988年には青木が逝去し、その同年中に社そのものが廃業することとなり、本誌も同年7月号をもって発刊を終えました。

最後に

『航空ジャーナル』は、堅実な取材と編集方針、高度な専門性を持った内容が評価され、航空ファンや業界関係者にとって貴重な情報源の一つでした。航空関連の文化や技術の発展に寄与した歴史的な雑誌として、現在でも多くの人々に思い出される存在です。

もう一度検索