色々な十字架

色々な十字架：日本のヴィジュアル系バンドの新星

色々な十字架は、日本のヴィジュアル系シーンに新たな風を吹き込むバンドである。2020年、ティンカーベル初野ことtinkを中心にエイプリルフール企画としてスタートしたが、反響を呼び、活動を続けることとなった。彼らは「90'sヴィジュアル系リバイバル」をコンセプトに、X JAPANやLUNA SEAといった先輩バンドへのリスペクトを込めて音楽を作っている。

バンドの結成背景

tinkは、長年ソロ活動をしており、毎年4月1日に「半分ウソで半分ホントのアーティストをプロデュースする企画」を展開していた。今回の「色々な十字架」はその一環として誕生し、デビュー曲『良いホームラン』が話題となった。この曲に対する好評は、コロナ禍の中で元気を与える存在として大きく広がり、続けて発表された『大きな大きなハンバーグ』が、さらなる注目を浴びた。

音楽スタイルと歌詞の特徴

色々な十字架の音楽は、90年代のヴィジュアル系の音を追求するために、古い機材を利用する一方で、「ガキ」「ジジィ」「ババァ」といった辛辣な表現が含まれることでも知られている。これにより、正統派ヴィジュアル系の耽美な旋律と、シュールな歌詞が融合した独特の世界観を形成し、リスナーの関心を集めている。楽曲の制作はメンバー全員が担っているが、歌詞はtinkが全責任を持つ。

活動の軌跡

色々な十字架は、初めてのライブを2021年12月15日に実施し、思い切って広めの会場であるWWWを選んだ。この初ライブは、即日完売という成功を収めた。2022年9月にはヴィジュアル系の大型フェスである『バグサミ2022』に出演し、2023年7月には1stフルアルバム『少し大きい声』をリリースした。このアルバムに関連して開催されたコラボカフェ「耽美ヶ原サービスエリア」は、多くのファンを喜ばせるイベントとなった。

メンバーの紹介

バンドの構成メンバーは、tinkをはじめ、各々が独自のキャリアを持つ。ギターのkikatoは、tinkのエンジニアとしての関係から参加し、ギタリストとしても活躍している。tacatoは、イベントを通じて声をかけられ、ヴィジュアル系バンドでの経験を生かして加入。ベースのmisujiは、tinkの先輩で、特別な名前の由来もユニークだ。最後に、drumを担当するdagakiは、2022年に正式加入し、打楽器への熱い想いを持っている。

ファンとの関係性

色々な十字架は「しし者」というファンの呼称や、「白サバト」といったライヴ名称を用いることで、ファンとの一体感を強めている。これらの独特の用語は、彼らが大切にしているヴィジュアル系文化への愛情を感じさせるもので、ファン同士の絆を深める要素ともなっている。これからの活動が、どのように展開していくのか非常に楽しみである。

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