色つきの女でいてくれよ

色つきの女でいてくれよ

「色つきの女でいてくれよ」は、日本のグループサウンズを代表するバンド、ザ・タイガースが1982年にリリースした通算17枚目のシングルです。この曲は、彼らが一時的に再集結した「ザ・タイガース同窓会」と銘打たれた活動期において制作され、1982年2月5日にポリドールK.K.（現在のユニバーサルミュージックジャパン）からオリジナル盤として発売されました。リリースは、沢田研二がポリドール内に設けたプライベートレーベルであるジュリーレーベルからのものであり、このレーベル最初のシングル及びアルバム（『THE TIGERS 1982』）リリース作品の一つでもあります。

楽曲の概要と背景

シングルA面を飾る「色つきの女でいてくれよ」は、当時のコーセー化粧品の春のイメージソングとしてタイアップされました。テレビCMにはメンバー自身も出演し、楽曲と共に大きな注目を集めました。

楽曲のスタイルとしては、前作シングル「十年ロマンス」の系譜を汲むものとされ、ボーカルパートの分担が特徴的です。AメロとBメロは加橋かつみが担当し、サビ部分を沢田研二が歌い上げる構成となっています。特に、加橋かつみと岸部シローそれぞれの高音域を活かした歌声が、この曲のサウンドに貢献しており、その巧みな使い方が高い評価を受けています。編曲はシングル両面とも伊藤銀次が手掛けています。

商業的成功

この楽曲は、グループの活動休止期間を経て発表されたにもかかわらず、大きな成功を収めました。オリコンチャートにおいては、1970年のシングル「都会」以来、実に12年ぶりとなるトップ10入りを果たしました。

さらに、TBS系列の音楽番組「ザ・ベストテン」では、ザ・タイガースの楽曲として唯一、番組ランキングに登場。最高位2位に達し、その後10週連続でトップ10圏内を維持するという、再結成期の代表曲としての地位を確立しました。また、コーセーが提供していたFM東京のラジオ番組「コーセー歌謡ベストテン」でも年間チャートで7位にランクインするなど、その人気ぶりがうかがえます。

リリースとアルバム収録

シングルとしてリリースされた「色つきの女でいてくれよ」は、発表当時、オリジナルアルバムには収録されませんでした。しかし、同窓会期のアルバム『THE TIGERS 1982』が2002年に紙ジャケット仕様のCDとして再発された際、ボーナストラックとして追加収録されることとなりました。

一方、シングルのB面曲「BA-BA-BANG」は、当初からアルバム『THE TIGERS 1982』に収録されていました。

参加メンバーに関する特記事項

1982年の同窓会期には、オリジナルメンバーであるドラマーの瞳みのるが活動に参加していなかったため、この「色つきの女でいてくれよ」のレコーディングには彼は加わっていません。しかし、ザ・タイガースが2013年12月に行った本格的な再結成時の全国ツアーにおいては、瞳みのるが参加し、この楽曲の演奏でドラムを担当しています。

クレジット

色つきの女でいてくれよ
作詞：阿久悠
作曲：森本太郎
編曲：伊藤銀次
演奏時間：3分56秒
BA-BA-BANG
作詞：近田春夫
作曲：沢田研二
編曲：伊藤銀次
演奏時間：3分15秒

この楽曲は、1982年の日本の音楽シーンにおいて、再結成したベテラングループが再びチャートを賑わせるという、象徴的な出来事の一つとなりました。

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