芦芳生

芦 芳生（ルー・ファンシェン）

1978年11月5日に中華人民共和国の上海市で生を受けた俳優です。少年時代の一部を大連市で過ごした後、父親が九州国際大学で客員教授を務めることになり、家族と共に日本へ渡りました。

経歴

中学から大学卒業までの約11年間、日本で生活しました。千葉大学経済学部で学んだ後、就職活動を行う中でスカウトされ、芸能の世界に足を踏み入れます。短期間の芸能レッスンを受けるうちに演技に強い関心を持つようになり、内定していた就職先を辞退することを決意。俳優としての道を志し、中国の最高峰である北京電影学院の演劇科を受験し、合格しました。卒業後はさらに学びを深めるため、同学院の演劇研究科に進んでいます。

芸能界でのキャリアは、2001年のドラマ『愛在北京』への出演から始まりました。その後、様々な作品で経験を積みます。特に転機となったのは、2011年に出演したドラマ『永不磨滅的番號』で、自身初となる日本軍人役を演じたことです。この演技が高い評価を受け、同年のYoukuドラマ盛典およびグランドオペラフェスティバルで最優秀助演男優賞をダブル受賞しました。

2017年には、『花と将軍〜Oh My General〜』で初めて皇帝役（宋仁宗）に挑戦し、新たな一面を見せます。また、同年のファンタジードラマ『海上牧雲記 〜3つの予言と王朝の謎』では端明帝・牧雲勤役を演じ、重厚な演技を披露しました。2018年には、高い評価を得たネット配信ミステリードラマ『長安二十四時』に出演。唐代の官僚である姚汝能を演じ、物語の重要な役割を担いました。近年では、2020年配信のサスペンスドラマ『隠秘的角落』に出演し、その存在感を示しています。

人物像

日本での生活は、彼の人物形成に大きな影響を与えています。中学時代には、映画『ランボー』に触発されてトレーニングを開始し、柔道部に所属していました。大学時代は登山サークルに参加するなど、活動的な一面を持っています。これらの経験は、現在の趣味である登山やスキーにも繋がっています。

特に注目すべきは、その堪能な日本語能力です。約11年間に及ぶ日本での滞在を通じて培われた流暢な日本語は、俳優としてのキャリアにおいて大きな強みとなっています。この語学力を活かし、中国製作の多くのドラマで日本人役を自然に演じており、それが彼の出演作品リストに多岐にわたる日本人役が見られる理由の一つです。様々な役柄を演じ分ける高い演技力に加え、ユニークな経歴と特技を持つ俳優として、今後さらなる活躍が期待されています。

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