花梨 (柏原芳恵の曲)

花梨（かりん）

「花梨」は、1982年10月1日に柏原芳恵の11枚目のシングルとしてリリースされました。この楽曲は、彼女のデビューシングル「No.1」から前作「アノ場所から」まで使われていた平仮名表記の名前「柏原よしえ」から、漢字の「柏原芳恵」に改名して初めて発表された作品となります。

作詞・作曲

このシングルは、著名な作詞家であり作曲家の谷村新司によって書かれ、音楽的なアプローチも彼が行っています。谷村は「昴 -すばる-」や、山口百恵の「いい日旅立ち」といったヒット曲を手がけた実力派であり、アリスというバンドとしても成功を収めています。

商業的成功

「花梨」はオリコンチャートで最高10位を記録し、シングルの売上は18万枚に達しました。公式には25万枚の販売が報告されています。また、TBS系番組『ザ・ベストテン』では10位、日本テレビ系『ザ・トップテン』では5位にランクインしました。これに加えて、1982年の大晦日にはTBS系の『第24回日本レコード大賞』で金賞を受賞し、その年を代表する楽曲となりました。

エピソード

この楽曲には特別なエピソードが存在します。柏原芳恵は1982年9月から放送されたTBS系ドラマ『野々村病院物語II』において、主人公の娘役としてレギュラー出演していました。そのキャラクターの名前が「梨花（りか）」であり、これは「花梨」を逆さにしたものです。このドラマには前作『野々村病院物語』の主題歌である「青年の樹」にも谷村新司が関与していたため、彼と柏原の関係性がさらに深まった瞬間でした。

収録曲

シングルに収録された曲は以下の通りです。

• - 花梨 (3分32秒)
• - スノーバード (4分24秒)

全曲の作詞・作曲は谷村新司が手掛け、アレンジは青木望が担当しています。彼の個性的な音楽スタイルが、作品全体に色彩を添えています。

この「花梨」は、単なるシングルの一つにとどまらず、当時の音楽シーンでの柏原芳恵の存在感を示す重要な楽曲であり、彼女のキャリアにおいて記念すべき作品として今もなお語り継がれています。

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