若桜宿
若桜宿は、
鳥取県八頭郡若桜町に位置する、宿場町の機能を持つ商家町です。2021年8月には、「
若桜町若桜伝統的建造物群保存地区」として、国の
重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。
概要
若桜宿は中世に若桜鬼ヶ城の
城下町として整備され、
江戸時代以降は鳥取と姫路を結ぶ若桜街道と伊勢街道の宿場町、そして商業都市として発展しました。現在も、蔵通りの白壁
土蔵群やカリヤ通りなど、特色ある近代以前の建築が残っており、往時の
城下町・宿場町の面影を色濃く残しています。
名所・旧跡
蔵通り
蔵通りは、古い建築様式の白壁
土蔵が連なる通りです。
江戸時代から
土蔵が多く存在していましたが、明治時代の大火の後、この通りは
土蔵以外の建物を建てることが禁じられました。そのため、現在のような
土蔵が連続する景観が形成されました。
カリヤ通り
若桜宿は明治時代の大火で大部分が焼失しましたが、その後の復興の際、家屋を道路から約3メートル後退させ、道路沿いに小川を引き、民家と小川の間に幅1.2メートルの庇が設けられました。この小川は、生活用水、
雪を流すため、そして鯉の飼育にも利用されました。民家と小川の間にある庇の下の私道は「仮屋(カリヤ)」と呼ばれ、豪
雪地帯である若桜宿独特の構造物です。昭和前期までは多く見られましたが、現在ではカリヤ通りでのみ見ることができます。
- - 名称: 若桜町若桜伝統的建造物群保存地区
- - 種別: 商家町
- - 面積: 9.5ヘクタール
- - 所在地: 鳥取県八頭郡若桜町大字若桜
- - 選定年月日: 2021年8月2日
- - 選定基準: (三)伝統的建造物群及びその周囲の環境が地域的特色を顕著に示しているもの
アクセス
外部リンク
若桜宿は、歴史的な景観と独特の建築様式を持つ、魅力的な観光スポットです。往時の宿場町の雰囲気を味わいながら、ゆっくりと散策してみてはいかがでしょうか。