苫小牧市公設地方卸売市場

苫小牧市公設地方卸売市場の概要

苫小牧市公設地方卸売市場（とまこまいしこうせつちほうおろしうりいちば）は、北海道苫小牧市にある大切な卸売市場です。この施設は、生鮮食料品の取引を円滑にし、地域の生活を安定させる目的で設置されました。1953年に北海道で初めての公設魚菜卸売市場として浜町123番地に開かれ、以来市場は移転と拡張を重ねてきました。

市場は主に水産物部と青果部の2つの部門から構成されています。青果部は苫小牧市港町2丁目2番2号に、そして水産物部は汐見町1丁目1番13号に位置しています。かつては、花卉部も存在しましたが、2023年1月1日からは株式会社苫花に移譲され、苫花地方卸売市場として活動を開始しました。

取引の状況

青果部では、1978年に仲卸人制度が導入された際、5社が市場に参加していましたが、野菜の取扱量の減少に伴い、苫小牧合同青果、道南青果、コ・ジャスナの3社にまで減少しました。2019年7月からは、青森県八戸市の東北青果が新たに市場に参入し、道産野菜の取り扱いを開始する見込みです。

2019年6月には、苫小牧市は「苫小牧市市場経営展望（2019-2033年度）」を策定しました。この計画書内では、人口減少や高齢化、流通の多様化によって市場の取扱量が低迷するという懸念が示されました。このような状況に対処するために、苫小牧市は、市議会の文教経済委員会で市場使用料や施設使用料を減額する方針を明らかにしました。

市場の周辺施設

市場内にある『マルトマ食堂』は、水産部の一階に位置する食堂で、新鮮な海の幸を楽しむことができます。また、隣接する『海の駅ぷらっとみなと市場』は商業施設で、かつては苫小牧公設食品卸売センターの役割を担っていました。

苫小牧市公設地方卸売市場は、地域経済や市民の生活に欠かせない存在であり、今後もその重要性は変わらないと考えられています。現代の課題にも対応しながら、より良い流通の場を提供することが求められています。

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