英語圏児童文学会

英語圏児童文学会：児童文学研究の深化を支える会

1970年12月1日の設立以来、英語圏の児童文学研究をリードしてきた英語圏児童文学会。当初は「イギリス児童文学会」として発足しましたが、研究対象の拡大に伴い、1987年には「日本イギリス児童文学会」に、そして2020年には現在の名称へと改称されました。1991年には日本学術会議への登録も果たし、その学術的な地位を確立しています。

本会は、イギリスのみならず、アメリカ合衆国をはじめとする英語圏諸国の児童文学を対象に、幅広い研究活動を行っています。会員は、大学教授、研究者、翻訳家、児童文学作家、図書館員など、児童文学に携わる多様な専門家や愛好家から構成されています。

研究活動

英語圏児童文学会では、年次大会の開催や研究発表を通して、会員間の活発な情報交換と議論を促進しています。また、国内外の研究者との連携を強化し、国際的な研究ネットワークの構築にも力を入れています。さらに、若手研究者の育成にも積極的で、研究発表の機会提供や指導を通して、次世代を担う研究者の育成に貢献しています。

出版活動

学会の活動の一環として、質の高い研究成果を広く社会に発信するための出版活動にも取り組んでいます。主な出版物としては、以下のものがあります。

Tinker Bell（日本イギリス児童文学会会誌・年度毎）：会員向け会誌として、最新の研究成果や学会活動の報告などを掲載しています。会員間のコミュニケーションを促進する役割も担っています。
現代英米児童文学評伝叢書：英語圏の著名な児童文学作家を取り上げ、その生涯と作品世界を詳細に解説した評伝シリーズです。各巻は、専門家によって執筆されており、信頼性の高い情報が提供されています。全12巻を予定しており、現在10巻が刊行されています。これは、学会創設30周年記念事業として企画されたものです。
* 英米児童文学ガイド　作品と理論：英語圏児童文学を代表する作品群を紹介し、それらの作品を読み解くための方法や、児童文学研究に用いられる批評理論を解説したガイドブックです。児童文学研究の入門書としても最適です。

今後の展望

英語圏児童文学会は、今後も英語圏児童文学研究の拠点として、研究活動、出版活動、会員交流などを積極的に展開していきます。児童文学研究のさらなる発展に貢献するため、国内外の研究機関や団体との連携を強化し、国際的な視野に立った活動を進めていく予定です。児童文学の豊かな魅力を広く社会に伝え、次世代を担う人々の育成にも力を注いでいきます。

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