茨城県立明野高等学校

茨城県立明野高等学校

茨城県立明野高等学校は、茨城県筑西市に設立された公立高等学校です。

概要

1977年（昭和52年）に開校した本校は、比較的早い時期から活発な活動を展開しました。特に野球部は目覚ましい活躍を見せ、創立からわずか3年後の1979年（昭和54年）には、夏の全国高等学校野球選手権大会に茨城県代表として初めて出場し、甲子園で1勝を挙げるという快挙を成し遂げました。さらに1984年（昭和59年）には、春の選抜高等学校野球大会にも関東地区代表として出場するなど、野球強豪校としての足跡を残しました。

生徒数は、創立当初は1学年あたり4学級でしたが、学校の発展とともに増加し、1988年度（昭和63年度）および1991年度（平成3年度）には、ピークとなる1学年あたり8学級が設置されました。しかし、時代の変遷、特に少子化の影響を受け、生徒数は次第に減少。2021年度（令和3年度）には1学年あたり1学級にまで規模が縮小しました。

このような状況の中、2024年（令和6年）1月、茨城県教育委員会より、同じく桜川市に所在する真壁高等学校との統合計画が発表されました。これは、長年にわたる少子化による生徒数の減少と、それに伴う著しい定員割れが続いたことが主な要因です。発表された計画によると、明野高等学校は2024年度を最後に生徒募集を停止し、創立50周年を迎える節目となる2026年度末、すなわち2027年3月をもって閉校することが決定しました。

教育目標・校訓

本校は、創立以来、以下のような教育目標を掲げ、人間性豊かな生徒の育成を目指してきました。

学問への深い愛着を持ち、豊かな人間性を育むとともに、物事を多角的に捉え創造的に思考する力を養うこと。
自ら考え行動する自主性を重んじ、困難にも立ち向かう強い意志と、目標達成に向けた実践力を身につけること。
働くことの意義を理解し、勤労を愛好する精神を培うと共に、自らが学ぶ学校や地域社会への感謝の念を持ち、貢献しようとする奉仕の態度を養うこと。
心と体を鍛え、体力向上を図りつつ、個々の持つ能力や特性を最大限に伸ばし、心身ともに健康でバランスの取れた人材を育成すること。

また、校訓として「明日につながる豊かな知性と愛情を深め，たくましい心身を養い有為な人となろう」を定め、生徒たちが将来社会に貢献できる有能な人材となることを願って指導にあたっていました。

沿革

1977年: 茨城県立明野高等学校として開校。本館（教室棟）、格技場、自転車置き場などが竣工し、開校式が挙行されました。
1978年: 体育館が完成しました。
1979年: 運動場が整備され、正門やロータリーも完成。野球部が夏の甲子園に初出場しました。
1980年: 野球部の甲子園初出場を記念する石碑と、校歌碑が建立されました。
1982年: プールが竣工し、本館教室棟と特別教室棟の増築、渡り廊下が完成しました。
1984年: 第56回選抜高等学校野球大会に、関東地区代表として出場。これを記念する石碑も建立されました。共同宿泊所もこの年に竣工しています。
1985年: 室内野球練習場が完成しました。
1986年: 創立10周年を迎え、記念式典が盛大に挙行されました。
1994年: 校内に国旗掲揚塔が設置されました。
1996年: 校内の舗装整備工事が行われたほか、創立20周年の記念式典が挙行されました。
2006年: 創立30周年記念式典が挙行されました。
2016年: 創立40周年記念事業が実施されました。

設置学科

普通科の中に、商業・情報、スポーツ、生活、進学といった様々なコースを設け、生徒の多様な進路希望に対応していました。

主な出身者

柔道選手のエドゥアルド・ユウジ・サントス氏などがいます。

長年にわたり地域の教育を担ってきた明野高等学校は、前述の通り2027年3月末をもって閉校し、その歴史に幕を閉じることになります。

関連項目

* 茨城県高等学校一覧

もう一度検索