茨木一派

茨木一派について

茨木一派（いばらきいっぱ）は、日本の宗教団体である天理教から分派した組織であり、茨木基敬とその息子基忠の親子によって創設されました。この親子は、教団内部での問題などから免職され、独自の信仰活動を行うようになりました。

茨木基敬の人物像

茨木基敬は、大阪市西成郡北野村出身であり、天理教への入信は娘の病気がきっかけとされています。彼は1891年に天理教北分教会の初代会長に就任し、信者たちの間で高い評価を得ていました。基敬は特に予言を的中させる能力を持っていると評判であり、教団内での地位も高かったのです。

しかし、1911年に基敬は突如として神憑りに悩まされ、これが原因で天理教教団本部との関係が徐々に悪化しました。やがて彼は、自らが天啓を受けた存在であるとさらに信じ込むようになり、1918年には教団から免職される事態に至りました。

茨木事件の影響

茨木基敬の免職は、彼にとっても信者にとっても大きな出来事でした。彼は免職後も自己の教えを続け、その地位を維持しようとしましたが、教団との対立が深まる中での信者の動揺は避けられませんでした。

基敬は奈良県奈良市富雄町に移住し、一時期は「天理教茨木本部」と名乗って活動を行っていましたが、正式な教団としての地位を得ることはできませんでした。その後、基敬の息子である基忠も活動を続けましたが、やがてその力量も衰え、信者は分散していく結果となりました。

現在の状況

現在、茨木一派の影響は薄れているものの、「真道会」と称する小規模な信者のグループが存在します。これらの信者は、全国各地に点在しているものの、大規模な教団活動は一切行なわれていません。また、茨木基敬には直接の後継ぎが存在せず、彼の娘が母の実家である幾田家に嫁いだことで、現在は幾田家が団体の運営を担っている状態です。

参考文献

• - 弓山達也『天啓のゆくえ―宗教が分派するとき』

関連項目

• - 天理教
• - 中山みき

このように、茨木一派は天理教からの分派としての歴史を持ち、当初の影響力は薄まったとはいえ、その存在は今もなお無視できないものとなっています。

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