茲山魚譜 チャサンオボ

映画『茲山魚譜 チャサンオボ』

基本情報

『茲山魚譜 チャサンオボ』（朝鮮語原題：자산어보）は、2021年に公開された韓国のモノクロ時代劇映画で、イ・ジュンイク監督が手がけた作品です。物語の舞台は朝鮮王朝後期で、登場人物たちの友情や学問に対する情熱が描かれています。

あらすじ

物語は、流罪となり黒山島（茲山）に送られた学者、丁若銓（チョン・ヤクチョン）が主人公です。学者は、自身の研究だけでなく、新たな友人との出会いを通じて成長していきます。丁若銓は、島の青年漁師・昌大（チャンデ）と出会い、彼の助けを借りて魚類の図鑑『茲山魚譜』を執筆することになります。この図鑑は、彼が一生の仕事にしたいと考えていた作品であり、同時に二人の友情の象徴ともなります。

物語が進むにつれて、丁若銓は昌大との交流を通じてさまざまな経験や教訓を得て、自身の学問に対するアプローチを見つめ直すようになります。また、昌大もまた、学者から多くのことを学び、人間として成長していく過程が愛情深く描写されています。

キャスト

主要なキャストには、丁若銓役のソル・ギョングと昌大役のピョン・ヨハンがいます。彼らはそれぞれの役柄を通して、異なる背景を持つ二人が交流し、お互いの人生に影響を与えていく様子を見事に演じています。特にソル・ギョングは、学問に従事する真面目なキャラクターを生き生きと表現し、ピョン・ヨハンは自由で情熱的な漁師の役を見事に演じています。

公開と興行成績

『茲山魚譜 チャサンオボ』は、2019年にクランクアップしましたが、世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響で公開が延期され、2021年3月31日に韓国で公開されました。公開初日からの2日間は興行成績1位を獲得し、その後も観客の評判を呼び起こしました。週末には2位に後退しましたが、公開2週目には再び1位の座を掴み、約5万4000人の観客を動員しました。最終的には、韓国国内で25万5000人を超える観客を動員し、多くの人々に愛された作品となりました。

受賞歴

本作品は、多くの評価を受け、2021年には百想芸術大賞の映画部門大賞を受賞しました。この受賞は、作品の質の高さやキャストの輝かしい演技力を証明するものであり、観客からの高い支持を集めました。

結論

『茲山魚譜 チャサンオボ』は、友情や学問への情熱を通じて、人間関係の重要性や成長の物語を優れた演技と演出で表現した作品です。モノクロ映画ならではの演出が、この物語に一層深い感動を与えています。

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