草の想い

映画『ふたり』の主題歌である「草の想い」は、複数のバージョンが存在し、それぞれ異なる魅力を持っています。

大林宣彦 & FRIENDS 盤

このバージョンは、映画の監督である大林宣彦と、音楽を担当した久石譲という異色の組み合わせによるデュエットが特徴です。映画のプロデューサーである大林恭子の発案により、「ふたり」というタイトルにちなんで二人が歌うことになりました。大林宣彦が作詞、久石譲が作曲・編曲を手がけています。

収録曲は以下の通りです。

1. 草の想い
作詞：大林宣彦、作曲・編曲：久石譲
2. 風の時間 (「ふたり」のオープニングで使用されたインスト曲)

「風の時間」は、映画のオープニングを飾った印象的なインストゥルメンタル曲です。

中嶋朋子 盤

映画で千津子を演じた中嶋朋子が歌うバージョンも存在します。これは中嶋朋子にとって唯一の歌曲リリースとなっています。

このバージョンはイメージソングという位置づけであり、映画公開当時のテレビCMで使用されました。劇中では、千津子がラジカセで歌っているバージョンも存在しますが、サントラCDには収録されておらず、商品化はされていません。

収録曲は以下の通りです。

1. 草の想い ―千津子のテーマ―
作詞：大林宣彦、作曲：久石譲、編曲：椎名和夫
2. わたし、いないの

どちらのバージョンも、映画の世界観を色濃く反映しており、聴く人を映画の感動へと誘います。特に中嶋朋子盤は、千津子の心情を歌い上げた歌詞と、彼女の透明感のある歌声が印象的です。映画を観た後に聴くと、より一層深く作品を理解できるでしょう。

「草の想い」は、映画『ふたり』を語る上で欠かせない楽曲であり、大林宣彦監督と久石譲の才能が融合した、時代を超えて愛される名曲と言えるでしょう。

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