菅原一高

菅原一高 - 日本の元俳優

菅原一高（すがわら いっこう）は1946年10月2日生まれの岩手県出身の元俳優である。本名は菅原督三郎で、彼は俳優活動を菅原一高名義でも行っていた。彼は日本の演劇界で特に1970年代に有名で、多くの舞台やテレビドラマに出演していた。

学歴と初期の経歴

高校を卒業した菅原は、すぐに東京に上京し、アマチュア劇団での活動を始める。1年間のアマチュア劇団での経験の後、彼は友人の紹介により、テアトル・エコーの第8期生として入団した。彼の初舞台はユッソン作の『俺たちは天使じゃない』であり、ここで彼は演技の基礎を学んだ。特に1971年からは、学校向けの舞台『新ハムレット』で主人公のハムレットを演じることで、その名を広めることになった。

テレビドラマでの活躍

1972年、彼はフジテレビのホームドラマ『下町かあさん』にレギュラー出演し、大学中退を果たす安西吾郎役を演じた。この作品では、榊原るみとの恋愛模様が描かれ、彼の演技は特に注目を集めた。当時のインタビューでは、彼は「問題を提起するような明るい芝居をしてみたい。虚像だけで有名にはなりたくない」と語り、彼の役者としての理念が表れている。

同じ年の10月から放送された特撮ドラマ『サンダーマスク』では、主人公の命光一を演じ、多くの視聴者に親しまれた。この作品において、彼が主役として活躍したことは、翌る時代の特撮ブームにも一役買った。スーツアクターの薩摩剣八郎（当時は「中山剣吾」）は、彼について「好青年だったという印象しかない。初の主役ということで、芝居もアクションもはりきって精一杯やっていた」と振り返っている。

映画や舞台での業績

菅原は映画にも出演しており、1972年の『白鳥の歌なんか聞こえない』や、1973年の『野獣狩り』などの作品で目立った。特に『野獣狩り』では、藤岡弘と共演して多くのファンの心を掴んだ。

舞台においても、彼は様々な作品に出演しており、劇団四季の『白鳥の王子』や、テアトル・エコーの『11ぴきのネコ』など、数多くの舞台で演じることでその演技力を磨いた。特に、『新ハムレット』でのハムレット役は、彼のキャリアの中で非常に重要な役割を果たした。

晩年と趣味

1980年代になると、彼は芸能界の第一線から退くことになった。その後は一般人として静かな生活を送ることとなったが、彼は趣味として野球を愛し、特技にはフラメンコや東北弁、乗馬もある。多くの人々に愛された菅原一高は、彼の演技と人間性から、今もなお多くの人に記憶されている。

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