菅原良
菅原良(すがわら りょう、
1965年 - )は、日本の
教育工学者です。博士(教育情報学)(
東北大学)の学位を有し、
教育工学、教育情報学、データサイエンス、人工知能(AI)、コンピュータ利用教育、キャリアデザイン論を専門としています。
人物
菅原氏は、
教育工学を基盤に、情報技術を活用した教育の高度化、効果測定、そしてキャリア形成支援に関する研究に情熱を注いでいます。特に、大学における入学前教育、初年次教育、キャリア教育に着目し、これらの分野を支援するためのICT活用やシステム開発に深く関わっています。
高大接続の段階におけるICTを活用した学力評価とeラーニングの導入によって、学生がスムーズに大学教育へ移行できるような環境の整備を目指しています。また、21世紀型スキルに着目した高等教育におけるキャリア教育プログラムの開発と評価、アクティブラーニングによるグループ学習における学習効果などについても研究を進めています。
東北大学では、
教育工学の専門家である村木英治教授の指導を受け、
教育工学を主軸に、教育学、教育情報学、教育データサイエンス、AI、コンピュータ利用教育、キャリアデザイン論といった広範な分野を研究対象としています。初期のオンラインショッピングサイトの構築と運用に携わった経験から、起業や経営分析といった異分野の研究にも見識があります。
来歴
2002年4月 - 2009年3月:
東北学院大学経済学部非常勤講師
2009年4月 - 2010年3月:
東北大学大学院教育情報学研究部特別研究員
2010年4月 - 2013年3月:
北海道文教大学外国語学部国際言語学科(兼教育開発センター)准教授
2012年4月 - 2012年9月:
北海道教育大学教育学部札幌校非常勤講師
2013年4月 - 2015年3月:
秋田大学教育推進総合センター特任教授
2015年4月 - 2017年3月:
明星大学明星教育センター特任准教授
2016年4月 - 2017年3月:
埼玉女子短期大学非常勤講師
2017年4月 - 現在:
明星大学明星教育センター特任教授
2022年4月 - 現在:北海道石狩国際法務行政書士事務所代表
2024年4月 - 現在:名古屋産業大学現代ビジネス学部非常勤講師
2024年4月 - 現在:名古屋経営短期大学未来ビジネス学科非常勤講師
2025年2月 - 現在:北海道インキュベーションマネジメント協会設立準備員会委員長
所属学会
教育システム情報学会
コンピュータ利用教育学会
国際ICT利用研究学会(理事、2016年〜)
日本キャリアデザイン学会(評議員、2023年~)
情報処理学会
日本FP協会
学士会
受賞歴
パーソナルコンピュータ利用技術学会、情報と社会部門、研究・技術奨励賞(2013年)
パーソナルコンピュータ利用技術学会、研究奨励賞(2014年)
パーソナルコンピュータ利用技術学会、優秀研究発表賞(2015年)
IBM SPSS DATATHON 2017、ファイナリスト賞(2017年)
国際ICT利用研究学会、優秀ポスター賞(2017年)
国際ICT利用研究学会、優秀研究発表賞(2018年)
国際ICT利用研究学会、研究奨励賞(2018年)
The 1st international conference to be organized by the International ICT Application Research Society (IAR 2023), Outstanding Paper Award (2023年)
Best Presentation Award of the 1st Workshop on ICT for Decision-Making (WICT-DM 2024) with BCD2024-summer (2024年)
著書
菅原氏は、
教育工学、キャリアデザイン、情報処理に関する多数の書籍を執筆・編纂・翻訳しています。
『eラーニングの発展と企業内教育』(大学教育出版、2005年)
『eラーニングと学びの理論』(一粒社、2010年)
『高度情報化時代の「学び」と教育』(
東北大学出版会、2011年)
『キャリア形成支援の方法論と実践』(
東北大学出版会、2017年)
"Career awareness of foreigners working in Hokkaido as a result of studying abroad", Springer, March 3. 2025.
『ネットショッピングと消費行動のパラダイム』(大学教育出版、2006年)
『なまらうまいっしょ!』(一粒書房、2011年)
「投資家・行政書士へのキャリア」『キャリア教育の射程~現代における様々な生き方・働き方の実態と課題~』(実業之日本社、2023年)
『情報処理とコンピュータ活用の基礎Ⅰ』、『情報処理とコンピュータ活用の基礎Ⅱ』(富士通FOM、2010年)
『コンピュータリテラシー』(日経BP、2011年)
『「自立と体験1」(2016年度版)~(2020年度版)』(
明星大学出版部、2016年~2020年)
訳書
インストラクショナルデザイン、テスト作成、スキル形成に関する海外の著名な書籍の翻訳にも携わっています。
R.M.ガニェ『インストラクショナルデザインの原理』(北大路書房、2007年)
D.チョンシー『企業研修トレーナーのためのインストラクショナルデザイン』(大学教育出版、2008年)
S.M.ダウニング, T.M.ハラダイナ『テスト作成ハンドブック』(教育測定研究所、2008年)
G.W.ギャニオン,Jr, M.コレイ『構成主義的な学びのデザイン』(青山ライフ出版、2015年)
経済協力開発機構(OECD)スキル・アウトルックシリーズ(明石書店、2017年、2019年、2021年)
* Thinknetic『クリティカル・シンキングを身につける習慣 あなたの心を変え、思考を研ぎ澄ます強力なルーティン』(青山ライフ出版、2023年)
菅原良氏は、
教育工学研究者として、教育の質の向上と人材育成に貢献しています。