菅野義丸

菅野義丸について

菅野義丸（かんの よしまる）は、1904年6月14日に山梨県東八代郡上曽根村（現在の甲府市）で誕生し、1979年5月7日に亡くなった日本の著名な鉄道官僚および実業家です。また、彼の旧姓は長田です。彼は内閣官房副長官、国際電信電話社長などを歴任し、その功績は多岐にわたります。

経歴

菅野は、山梨県立甲府中学校（現在の山梨県立甲府第一高等学校）を卒業後、東京帝国大学法学部に進学し、1931年に法律学科を卒業しました。その後、同年に高等試験の行政科試験にも合格し、鉄道省に入省しました。彼の公務員生活は、仙台鉄道局での書記から始まりましたが、その後、鉄道省内でさまざまな役職を歴任しました。

彼は鉄道省事務官、鉄道局副参事、国際観光局事務官、大阪鉄道局運輸部長、業務部長、運輸省大臣官房文書課長、日本国有鉄道職員局長などの役割を遂行しました。1949年には第3次吉田内閣で官房副長官に就任し、1953年までその職務を全うしました。

実業界への転身

退官後は実業界に移り、日本開発銀行の理事や、アラビア石油株式会社で常務を務めました。さらには日本国内航空社社長、日本万国博覧会協会の副会長を歴任し、1971年には国際電信電話の社長に就任しました。その後、相談役としても活動を続けました。

逸話

菅野義丸は、1976年に三木武夫総理から国鉄総裁の就任要請を受けましたが、その要請を辞退することになります。これは彼の信念や価値観を示す出来事といえるでしょう。

家族

菅野の家族に目を向けると、長女の直子は水島三一郎の息子、水島昭二と結婚しました。また、三女の久子は実吉純一の息子・実吉秀郎と結婚しています。さらに、五男の直之はタカラスタンダードの社長を務め、その影響力は世代を超えて広がっています。

著作

菅野義丸に関する著作として『蒸々日上:「菅野義丸」遺稿集』があり、これは菅野誠之が編集したものです。この遺稿集は、1980年に発行され、彼の思考や理念を知るうえで貴重な資料となっています。

参考文献

彼に関する情報は多岐にわたり、秦郁彦編集の『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』や『山梨百科事典』、人事興信所編の『人事興信録』第14版上などから得ることができます。

また、菅野義丸の業績は、山梨県出身の著名な人物としても評価されており、その影響は今もなお感じられています。

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