菊池弥生

菊池弥生氏は、1954年生まれの日本の博物館学と国際交流における専門家です。NPO法人「少年ケニヤの友」の理事として、国際的な活動に貢献しています。彼女のルーツは岩手県遠野市にあり、この地で培われた感性と国際的な視野を併せ持っています。

学歴と職歴

菊池氏は、遠野高等学校を卒業後、駒澤大学文学部国文学科に進学しました。その後、アジア・アフリカ語学院でスワヒリ語を専攻し、アフリカへの関心を深めます。さらに、英国レスター大学大学院では博物館学を専攻し、博物館教育に関する修士号を取得しました。この幅広い学問的背景が、彼女の国際的な活動を支えています。

職歴としては、日本大使館付属ナイロビ日本人学校教員、駐日ケニア大使館大使秘書、在ケニア国際協力機構博物館個別専門家、文部科学省派遣ナイロビ日本人学校国際交流ディレクターなど、多岐にわたる経験を積んでいます。これらの経験を通じて、異文化理解と国際協力の重要性を深く認識しました。

国際交流・支援活動

菊池氏は、NPO法人「少年ケニヤの友」のケニア事務所ディレクターを経て、現在は同法人の理事として活躍しています。特に、アフリカでの国際交流・支援活動に力を入れており、岸田袈裟氏と共に長年にわたり活動を続けています。岸田氏の姪である菊池氏は、2010年からは岸田氏の活動を引き継ぎ、その遺志を継承しています。2011年には、ケニアに住むバラク・オバマ大統領の義祖母に、遠野の伝統的なかまどである「Kamado Jiko」を紹介し、アフリカの生活改善に貢献しました。

受賞と著作

菊池氏の活動は、その功績が認められ、2011年に第1回遠野文化奨励賞を受賞しました。受賞論文は「魔法のようなKamado Jiko – アフリカの生活を変えた遠野のかまど -」であり、この研究を通じて、遠野の文化が国際社会に貢献できる可能性を示しました。

また、菊池氏は、自身の研究成果をまとめた著作も発表しています。2012年には『魔法のような Kamado Jiko－アフリカの生活を変えた遠野のかまど－』を遠野市遠野文化研究センターから出版し、遠野の文化とアフリカの生活を結びつける視点を提示しました。

メディア出演

菊池氏は、メディアにも積極的に出演し、自身の活動や考えを発信しています。2012年7月3日には、NHKラジオ第1の「遠野の文化を世界に」という番組に出演し、遠野の文化を世界に広める活動について語りました。彼女の活動は、遠野の文化を世界に発信するだけでなく、国際的な視点から地域文化を見つめ直す機会を提供しています。

菊池弥生氏の活動は、博物館学、国際交流、地域文化という多角的な視点から、社会に貢献する素晴らしい例です。彼女の継続的な努力と情熱は、多くの人々に影響を与え、国際社会における相互理解と協力の重要性を教えてくれます。

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