菜の花舞台

「菜の花舞台」は、静岡県伊豆市小土肥で毎年4月の第2土曜日と日曜日に開催される、地域色豊かな野外劇です。主催はNPO豆州倶楽部 菜の花舞台実行委員会で、入場は無料です。

始まりは1989年。NHKのテレビドラマ『青春家族』のロケで小土肥を訪れた俳優の橋爪功が、地域の活性化を願い、休閑期の水田を活用した舞台を提案したことがきっかけでした。

舞台となるのは、一面に菜の花が咲き誇る美しい水田です。ここに特設舞台が設けられ、橋爪功自身が所属する演劇集団 円のメンバーに加え、地元の子供たちや青年団が参加し、太鼓の演奏や演劇などが繰り広げられます。地域住民とプロの劇団員が一体となって舞台を作り上げる点が、菜の花舞台の大きな魅力です。

開催当初の見物客は1日700人程度でしたが、近年では県外からの来場者も増加し、1日の観客数は2000人を超えるほどになりました。菜の花畑の中で繰り広げられる、温かく、どこか懐かしい雰囲気の舞台は、多くの人々の心を捉えています。

また、菜の花舞台の開催初日のエンディングには、花火大会が開催されるのも恒例となっています。数百発から千発程度の花火が夜空を彩り、舞台のフィナーレを華やかに飾ります。花火の打ち上げは、東京都、神奈川県を中心に花火大会を手掛ける有限会社津久井火工が担当しています。

春の伊豆を彩る風物詩として、地域住民の情熱と創造力が生み出す「菜の花舞台」。美しい菜の花畑の中で繰り広げられる、心温まる舞台をぜひ一度体験してみてはいかがでしょうか。

関連情報：
* 菜の花舞台公式HP

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