菰川

菰川について

菰川（こもがわ）は、福岡市中央区の鳥飼付近から流れ出し、博多湾へと注ぐ河川です。この川の流れは、地域の交通や景観に深く関わっており、その歴史や地理は興味深いものがあります。

地理的特徴

現在の菰川は、福岡市中央区の鳥飼二丁目と草香江一丁目の境界付近に位置する水源を起点としており、最初の部分は下水道として流れています。この部分は、明治通りに達するまで暗渠として整備されており、鳥飼と今川、大濠と黒門との間の道路の下を流れています。その後、開渠となり、よかトピア通り（地行橋）まで流れ続け、大濠公園の西側を貫流し、最終的には埋め立て地である地行浜と福浜との間を通って博多湾に注ぎます。

流域の暗渠部分は、福岡県道557号東油山唐人線や福岡市道大濠東油山線などの一部として整備されており、開渠の一部では市道唐人町草ヶ江線が併走しています。このため、歩道などが川の上に突き出る形になっています。特に、よかトピア通りから下流の部分は公有水面が埋め立てられて造成された区域で、本来の海岸線を超える場所は港湾区域として管理されています。この港湾区域の境界の東側には、黒門川（暗渠）が合流しています。

歴史

菰川の歴史を紐解くと、その存在は19世紀初頭にまで遡ります。当時の古図には、菰川の上流部分が現在の六本松や草香江あたりまで伸びていたことが記されており、さらには埋立が進む以前の大濠池に向かって支川が分岐していた跡も見られます。2004年に暗渠化される前、菰川の上には旧唐津街道が通っていたため、当地には簗橋（やなはし）という橋が存在していました。しかし、現在はその名残として菰川の上を通る福岡県道557号東油山唐人線の近くに石碑と説明版が設置されているのが現状です。

名所・旧跡

菰川周辺には、簗橋の石碑が存在しており、地域の歴史を物語っています。この石碑は、過去の橋の位置を示す重要な証拠となっており、多くの人々に訪れられています。

菰川は、地理的にも歴史的にも多くの興味深い面を持っています。福岡の都市環境の中で、地域の文化や生活と密接に関わりを持つ川として、今後もその価値が見直されることでしょう。

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