葛下川

葛下川（かつげがわ）は、奈良県北西部を流れる一級水系である大和川の支流です。川は岩橋山の北東を源流とし、奈良盆地の南西部に広がる田園地帯や住宅地を縫うように流れていきます。馬見丘陵の西縁に沿って北上した後、王寺町葛下（かつしも）付近で西に流れを変え、王寺町王寺3丁目付近で大和川へと合流します。

地理的特徴

葛下川は、その源流から合流点まで、地形の変化に富んだ地域を流れています。岩橋山を源とする地点から、平坦な奈良盆地を流れ、馬見丘陵の縁をなぞるように進みます。この地形の変化が、川の流れや水流に影響を与え、流域の環境を特徴づけています。

過去の出来事

葛下川は、過去に何度か水害に見舞われています。特に甚大な被害をもたらしたのは、昭和57年（1982年）7月末から8月初旬にかけて発生した台風10号による豪雨です。この豪雨により大和川と葛下川が増水し、王寺町内で大規模な氾濫が発生しました。この氾濫によって、当時の国鉄王寺駅の電留線に停車していた車両100両が水没し、使用不能となるという大きな被害が発生しました。

また、平成19年（2007年）7月にも、香芝市内で同様に増水が発生し、護岸とその上を走る市道が崩壊する被害が発生しています。これらの出来事は、葛下川流域における水害対策の重要性を示しています。

支流

葛下川には、以下の支流が流れ込んでいます。

岩谷川
熊谷川
初田川
鳥居川
すがる川
竹田川
平野川
尼寺川
滝川

これらの支流は、葛下川の水量や水質に影響を与え、流域全体の生態系を支える重要な役割を果たしています。

流域の自治体

葛下川の流域には、以下の自治体が含まれています。

奈良県
葛城市
大和高田市
香芝市
北葛城郡上牧町
河合町
王寺町

これらの自治体は、葛下川の治水や環境保全のために協力し、流域全体の安全と環境を守る取り組みを行っています。

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