藤森哲也

藤森哲也 - 将棋棋士とYouTuber

藤森哲也（ふじもり てつや、1987年5月9日生まれ）は、東京都大田区出身の将棋棋士であり、YouTuberとしても活動しています。父親はアマ強豪棋士の藤森保、母親はLPSAの女流棋士である藤森奈津子（女流四段）です。幼少時代は母親の指導のもと将棋を学び、蒲田将棋クラブに通い腕を磨きました。

棋歴

プロ入りまで

1999年9月、6級で奨励会に入会した藤森は、昇段・降段の波に苦しむ中で成長を遂げ、20歳を迎える直前の2007年4月に三段に昇段しました。2007年度後期から三段リーグに参加し、連勝を狙ったものの昇段には至りませんでしたが、2011年度の前期に見事に四段（プロ入り）に昇格しました。

プロ入り後

プロ棋士としてのキャリアは、新人王戦での準優勝から始まりました。いずれも強豪相手に惜しくも敗れましたが、2014年度には竜王戦の6組ランキング戦で優勝し、5組に昇級を果たしました。この年の全成績は31勝14敗という素晴らしい結果も残しましたが、その後の年には勝ち越しが難しい状況が続きました。しかし2022年度には再び勝ち越しを達成しました。

棋風は「迷ったら攻める」、「攻めっ気120%」というもので、居飛車党の一環として急戦矢倉を特に好んでいます。独自に「藤森流急戦矢倉」を採用し、多くの対局法を開発しています。振り飛車も試みており、幅広い戦法を用いる姿勢が特徴です。

人物

藤森の好物はカルボナーラで、他にも競馬などの趣味を持っています。また、将棋ライターの美馬和夫と親しい関係にあり、著書『藤森流中飛車左穴熊破り』では執筆協力を得ました。俳優の東出昌大とも交流がある他、2019年11月に一般女性と結婚しています。

将棋教育にも熱心で、2018年に「ふじもり将棋教室」を開講し、親子で講師を務めています。映画やドラマでも将棋指導を行うなど、幅広い活動を展開しています。

解説者として

2019年以降は将棋解説者として注目を集めており、『AbemaTVトーナメント』などでの解説が話題です。専門用語だけでなく、他のスポーツや日常的な表現を交えた解説が多くのファンを魅了しています。特に「実況名人」と呼ばれるほどの人気を博し、観る将棋の講座やイベントでも評価されています。

YouTubeチャンネル「将棋放浪記」では、ネット将棋の対局を行う動画を配信し、多彩な戦法や独自の表現を使うことから幅広い視聴者に受け入れられています。そのフォロワー数も多く、ネット上でも高い影響力を持ちます。

特徴

なお、母である奈津子は女流棋士であり、棋士と女流棋士が親子であるのは将棋界において初の試みです。将棋界内での人間関係も興味深く、彼自身の独自な言葉や表現を使うことで、対局を سرگرめる新たなスタイルを提供しています。昇格の過程やエピソードも彼の人生を彩っています。

藤森哲也は、将棋の世界に多大な影響を与える存在であり、今後も更なる飛躍が期待されます。

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