藤沢ルーザー

ASIAN KUNG-FU GENERATION（アジカン）の12枚目のシングルとしてリリースされた「藤沢ルーザー」について解説します。

概要
「藤沢ルーザー」は、前作「転がる岩、君に朝が降る」から約8ヶ月ぶりのシングルとして2008年12月3日にリリースされました。初回限定版はジャケットがステッカー仕様となっています。

ミュージックビデオ
この楽曲のミュージックビデオ（MV）は、青年が人生の岐路に立ち、異なる道を選んだ場合のシミュレーションを、障害物競走のような形式で表現しています。具体的には、3人組バンドの青年が音楽会社から採用通知を受け取るところから物語が始まります。彼はサラリーマンとして安定した道を選ぶか、ミュージシャンとして夢を追いかけるかという選択を迫られます。

MVはいくつかのステージに分かれており、それぞれのステージでサラリーマンとミュージシャンの進む道が対比的に描かれています。4th STAGEでは、サラリーマンは機械から次々と発射されるバレーボールを避けなければならず、ミュージシャンは不安という名の黒い全身タイツを着た人々に追いかけられます。最終的に、どちらの道を選んだとしても、悩みや困難がつきまとうことが示唆されます。そして、ゴール地点には女性と長谷川初範が現れ、クルーザーに乗って横浜ベイブリッジへと逃げていくという、シュールな展開が繰り広げられます。

また、MVでメンバーが演奏している楽器は、段ボールで作られたセットであるという点も注目に値します。後藤正文はレスポール、喜多建介はストラトキャスター、山田貴洋はジャガーベースを模した楽器を使用しています。このチープな質感は、MV全体のコミカルな雰囲気をさらに引き立てています。

収録曲
1. 藤沢ルーザー (作詞・作曲：後藤正文)
2. Hello Hello (作詞・作曲：マット・シャープ)

2曲目の「Hello Hello」は、The Rentalsのカバーであり、同バンドのメンバーであるレイチェルがボーカルとアナログシンセサイザーで参加しています。

収録アルバム
1. サーフ ブンガク カマクラ (#1)
2. BEST HIT AKG (#1)

「藤沢ルーザー」は、5thアルバム『サーフ ブンガク カマクラ』とベストアルバム『BEST HIT AKG』に収録されています。

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