蘋果日報 (台湾)

蘋果日報（ひんかにっぽう）とは

蘋果日報（ひんかにっぽう、Apple Daily、アップルデイリー）は、2003年に台湾で創刊された中国語の日刊新聞です。日本語では「リンゴ日報」と訳されることもあります。香港の同名紙『蘋果日報』の台湾版として創刊され、香港の大手メディアグループである壱伝媒（Next Digital Ltd.）の傘下にありました。

特徴

創刊当初は、他紙を上回る発行部数を誇り、全ページカラー印刷に加え、低価格戦略によって急速に部数を伸ばしました。当時の価格は、他紙が15元であったのに対し、蘋果日報は10元（当初は5元）でした。これにより、短期間で台湾の四大新聞の一角を占めるまでになりました。

記事構成の特徴としては、写真やイラストを多用し、三面記事やゴシップ記事を中心に構成されています。また、ページ数は『ニューヨーク・タイムズ』に匹敵するほどでした。

蘋果日報は、「蘋果動新聞」（ひんかどうしんぶん）というアニメーションニュースサービスも提供しています。また、壱伝媒傘下の日本語ニュースサービスとして「TomoNews」があります。

近年の動向

2019年9月2日には、ネット記事を有料化し、月額120台湾ドル（海外会員は5.99アメリカドル）となりました。しかし、2020年7月1日には再び無料化され、有料会員は広告なしで閲覧できるようになりました。

2021年5月14日、蘋果日報は同年5月17日をもって紙媒体を廃刊し、オンライン版「蘋果新聞網」に資源を集中すると発表しました。そして、5月17日に最終号が発行されました。

香港の蘋果日報が廃刊した後も、壱伝媒の傘下企業は財務的に独立しているとして、台湾の「蘋果新聞網」の運営は継続すると発表されました。その後、経営が悪化し、シンガポールの投資会社が買収に名乗りを上げましたが、交渉は難航しました。

2022年8月31日をもって、ネット版の更新も停止し、多くの社員は新たに設立された「壱蘋新聞網」（ネクストアップル）に移籍しました。そして、同年9月1日に配信を開始しました。

まとめ

蘋果日報は、台湾のメディア業界において、その革新的なスタイルと低価格戦略で大きな影響を与えた新聞です。紙媒体の廃刊、運営会社の変更を経て、現在は「壱蘋新聞網」として新たなスタートを切っています。

外部リンク

蘋果新聞網 （公式サイト・中国語）

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