虹色デイズ

概要

『虹色デイズ』（にじいろデイズ）は、水野美波による日本の漫画で、集英社の『別冊マーガレット』にて2012年2月から2017年4月にかけて連載されました。この作品は、水野にとって初の連載作品であり、連載開始の前に『別冊マーガレット sister』の増刊号に読み切りとして発表されたことがきっかけとなりました。最終的には全16巻が刊行され、累計発行部数は300万部を超えるなど高い人気を誇りました。

本作は、4人の仲良し男子高校生の日常生活を描くコメディで、特に男子が主人公となる点が注目されます。カウント方式もユニークで、各話は「#○○」で表記されており、最初の9話までは「#○」となっています。通常の話に加え、収録された描き下ろし作品や読み切りも含まれています。作品内では3つのシリーズに分かれており、本編にあたる「虹色デイズ」に加え、男子の視点に焦点を当てた「虹色日和」、女子の視点を強調した「Rainbow Girl」が存在します。特にシリーズのうちの後者2つは、話数にカウントされていない番外編として扱われ、主に別冊付録や増刊号に掲載されています。

この作品はVOMIC（ボイスコミック）化や、2014年にはドラマCD化も実現し、同年10月には7巻限定版が発売される際に同梱されました。また、2015年にはテレビアニメ化が発表され、多くのファンを魅了しました。

あらすじ

第1巻

物語は、クリスマス直前に羽柴夏樹が彼女の小林百合とデートの予定を立てるところから始まります。友人の松永智也と片倉恵一がファーストフード店で偶然百合を見かけ、彼女の本性を知り、夏樹に警告しますが、彼はそれを信じずに智也と喧嘩になってしまいます。デート当日、夏樹は百合から高級な物を要求され、結局振られてしまいます。落ち込んでいたところ、杏奈と出会い、彼女にマフラーを渡すことに。クリスマスが近づく中、智也も同様に彼女に振られ、友人たちと共にクリスマスを過ごすことになります。

第2巻

夏樹は、中学の先輩今川と再会し、彼との交流が引き起こすトラウマを抱えることになります。また、テニスラケットを賭けた勝負が繰り広げられ、夏樹と恵一が今川に挑むことになります。

第3巻

杏奈に対する思いの重さが夏樹を苦しめます。望月が杏奈に好意を持っていることを知り、彼との関係も次第に複雑になっていきます。

第4巻

恵一が養護教諭の里見に恋し、彼女との関係に悩む姿が描かれます。友人たちがそれぞれの恋愛に苦悩し、成長する姿が見られます。

第5巻

特殊な展開として、幽霊の有馬次郎が夏樹に憑依し、その体を借りてさまざまな事件を巻き起こします。友人たちとの絆が試される場面もあり、バラエティ豊かなストーリー展開に引き込まれます。

第6巻

学校で行われる球技大会を通じて、恋愛模様や友情が交錯し、キャラクターたちの成長が描かれます。恋の緊張感や青春の葛藤が織り交ぜられたストーリーが続いていきます。

このように『虹色デイズ』は、青春や友情、恋愛をテーマにした物語で、多くのキャラクターがそれぞれの個性を持ち寄り、読者を引き込む魅力があります。各巻を通しての成長や人間関係の変化を楽しむことができ、ただのコメディ作品にとどまらない深みのあるストーリー展開が評価されています。

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