蠍団の警鐘 ヒューマニティー:アワーI

『蠍団の警鐘 ヒューマニティー:アワーI』は、ドイツの伝説的なヘヴィメタルバンド、スコーピオンズにとって通算16枚目となるスタジオ録音作品です。このアルバムは、2007年に世界に向けて発表されました。具体的には、ヨーロッパ地域では5月14日に先行してリスナーに届けられ、その後、北米では8月28日にリリースされました。正式タイトルは『蠍団の警鐘 ヒューマニティー:アワーI』、原題は『Humanity: Hour I』であり、バンドがこの時期に提示した音楽的な方向性やテーマが反映されています。

本作の楽曲制作には、バンドの主要メンバーであるルドルフ・シェンカー、クラウス・マイネ、マティアス・ヤプスに加え、外部のソングライターが多数関わっています。特にデズモンド・チャイルドは、多くの楽曲の作曲クレジットに名を連ねており、その貢献がアルバム全体のサウンドや方向性に大きく影響を与えていることがうかがえます。また、ジェームズ・マイケルやエリック・ベイジリアン、マーティ・フレデリクセンといった、様々な音楽的背景を持つライター陣との共同作業によって、このアルバムに収録された多様な楽曲が生み出されました。

以下に、本作の主な収録曲とその作曲者を示します。

アワー・ワン (Hour I)
作曲：ルドルフ・シェンカー、ジェームズ・マイケル、デズモンド・チャイルド、ジョン・5
ザ・ゲーム・オヴ・ライフ (The Game Of Life)
作曲：クラウス・マイネ、デズモンド・チャイルド、ミカエル・ノルド・アンダーソン、マーティン・ハンセン
ウィー・ワー・ボーン・トゥ・フライ (We Were Born To Fly)
作曲：マティアス・ヤプス、エリック・ベイジリアン、マーティ・フレデリクセン
ザ・フューチャー・ネヴァー・ダイズ (The Future Never Dies)
作曲：クラウス・マイネ、デズモンド・チャイルド、エリック・ベイジリアン、ジェイソン・ペイジ、ラス・アーウィン
ユア・ラヴィン・ミー・トゥ・デス (You're Lovin' Me To Death)
作曲：ルドルフ・シェンカー、デズモンド・チャイルド、アンドレアス・カールソン、エリック・ベイジリアン
スリー・トゥー・ワン (321)
作曲：ルドルフ・シェンカー、デズモンド・チャイルド、マーティ・フレデリクセン、ジェイソン・ペイジ
ラヴ・ウィル・キープ・アス・アライヴ (Love Will Keep Us Alive)
作曲：クラウス・マイネ、デズモンド・チャイルド、エリック・ベイジリアン、マーティ・フレデリクセン
ウィー・ウィル・ライズ・アゲイン (We Will Rise Again)
作曲：マティアス・ヤプス、ジェームズ・マイケル、ジェイソン・ペイジ、デズモンド・チャイルド
ユア・ラスト・ソング (Your Last Song)
作曲：ルドルフ・シェンカー、デズモンド・チャイルド、エリック・ベイジリアン
ラヴ・イズ・ウォー (Love Is War)
作曲：マティアス・ヤプス、ジェームズ・マイケル、デズモンド・チャイルド、マーティ・フレデリクセン
ザ・クロス (The Cross)
作曲：マティアス・ヤプス、ジェームズ・マイケル、デズモンド・チャイルド、マーティ・フレデリクセン
ヒューマニティー (Humanity)
作曲：クラウス・マイネ、デズモンド・チャイルド、エリック・ベイジリアン

加えて、日本盤にはボーナス・トラックとして2曲が追加収録されました。これらの楽曲はアルバムの国際盤には含まれていない、日本のリスナーに向けた特別なトラックです。

コールド (Cold)
作曲：マティアス・ヤプス、デズモンド・チャイルド、エリック・ベイジリアン、マーティ・フレデリクセン
* ラヴ・ウィル・キープ・アス・アライヴ (ラジオ・エディット) (Love Will Keep Us Alive (Radio Edit))

『蠍団の警鐘 ヒューマニティー:アワーI』は、バンドの長いキャリアの中でも、外部ライターとの連携を深めつつ、新たな音楽的探求を行った時期の作品として位置づけられます。多様な作曲陣が参加したことで、スコーピオンズの伝統的なサウンドに新たな要素が加わり、その後のバンドの活動にも繋がる意欲作と言えるでしょう。

もう一度検索