血吸村へようこそ

血吸村へようこそ

『血吸村へようこそ』は、阿智太郎による日本のライトノベル作品。イラストはあらきかなおが担当し、電撃文庫から全6巻が刊行されました。もともとは電撃文庫MAGAZINEに掲載された短編が原型となっています。

あらすじ

物語の舞台は、長野県南部の山奥に位置する治水村。主人公の高村直樹は、父親の都合で東京からこの村へ引っ越してきます。そこで彼を待ち受けていたのは、美少女たちに囲まれた楽しい日々…だけではありませんでした。なんと、この村の住人たちは全員が吸血鬼だったのです！

人間であることを隠しながら、吸血鬼の少女たちに守られて暮らすことになった直樹。彼の運命はいかに…？

登場人物

主要人物

高村直樹（たかむら なおき）

本作の主人公。治水高校に通う2年生。父親の身勝手な理由で東京から引っ越してきました。「夕月祭り」で吸血鬼にされるはずでしたが、「直樹が吸血鬼になりたいと思うまで血を吸わない」という条件で、季代実たちに守られながら人間のまま生活を送っています。優しい性格ですが、押しに弱く、鼻血を出すなどヘタレな一面も。しかし、ここぞという時の行動力で女子たちから好意を寄せられていますが、本人は全く気づいていません。

川澄季代実（かわすみ きよみ）

治水高校2年生で、演劇部の部長。直樹が村に来る1年前の「夕月祭り」で吸血鬼になりました。元々は孤児で施設で育ちました。クールな印象で感情を表に出すことは少ないですが、茶目っ気もあり、冗談で直樹をからかうことも。男子からの告白を全て断ってきたため、今は落ち着いていますが、相変わらず人気は高いです。

利根崎智衣（とねざき ともい）

治水高校2年生で、陸上部に所属。ボーイッシュで気さくな性格で、直樹とは下の名前で呼び合う仲。人間だった頃の後輩の活躍を知り、陸上を続ける意味を見失いかけましたが、直樹の励ましで続けることを決意。この出来事をきっかけに、直樹に惹かれるようになります。陸上部の後輩たちからは「お姉さま」と慕われています。

鳩羽エリ子（はとば えりこ）

治水高校1年生で、料理研究部に所属。料理の腕はかなりのもの。エリコという名前は村人になった時につけられたもので、本名は星野あかり。人間だった頃は東京の有名高校に通っていましたが、叔父の策略で誘拐され、事故に遭い吸血鬼になることで一命を取り留めました。記憶を取り戻す際に起きた事件をきっかけに、直樹に惹かれるようになります。

神楽紅華（かぐら べにか）

治水高校3年生で生徒会長。60年前に村が吸血鬼の村となった時からの住人であり、古風な話し方をします。地域に伝わる旧家の出身で、その力は村長以上とも。物語の5巻で直樹に告白します。

沢田綾菜（さわだ あやな）

治水高校3年生で生徒会書記。おっとりとした性格ですが、怒ると怖い。巨乳の持ち主で、男子生徒からの人気を集めています。人間だった頃は大のケーキ好きでした。

村の住民

高村直太郎（たかむら なおたろう）

直樹の父親。SF小説作家ですが売れておらず、締め切りを守らないため出版社に缶詰にされることもしばしば。能天気な性格で、家がめちゃくちゃにされても全く気にしません。

村長

本名不明。

山田

治水牧場の牧場主。プロレスラーのように大柄な男性。

神楽剛三（かぐら ごうぞう）

紅華の父親。60年前に村が吸血鬼の村となった時からの住人。旧家の人間で、村長以上の力を持つと言われています。

治水高校関係者

熊谷（くまがい）

直樹のクラスメイト。頭の中が中二病で止まっていると言われるほどの馬鹿。グラビアアイドルに夢中です。

平山里佳（ひらやま りか）

治水高校の英語教師。60年前に村が吸血鬼の村となった時からの住人。高校生のような外見をしており、男子生徒から人気があります。

その他

マロ

高村家で飼われている犬。平安時代の公家のような眉毛模様が特徴。吸血犬。
エリオット神父

60年前に村を訪れた西洋人の神父。実は吸血鬼で、現在の治水村の現状を作り出した張本人。村人に吸血鬼としての生き方や注意点を書いたノートを渡し、雲と牛に呪いをかけ、村人を人間に戻す方法を探すために旅立ちました。

用語

治水村

長野県南部に位置する、吸血鬼が住む村。昼間は呪いの雲に覆われています。

吸血鬼

血を吸う生物。日光に弱く、浴びると灰になって死にます。

夕月祭り

一年に一度開かれる、新しく村に招いた者を吸血鬼にするための祭り。

ブラッディーミルク

人間の血に近い、ほんのり桜色の牛乳。

治水牧場

ブラッディーミルクを生産する牧場。

牛

神父の呪いによってブラッディーミルクを出すようになった吸血鬼。

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