衛星アニメ劇場

衛星アニメ劇場：21年の歴史を彩ったアニメ番組枠

1990年4月2日から2011年3月27日まで、NHK BS2で放送されたアニメ番組枠「衛星アニメ劇場」。本記事では、この長寿番組の歩みを、放送時間や内容、出演者、放送作品リストなど詳細にわたって解説します。

番組概要：再放送から独自作品へ

「衛星アニメ劇場」は、1990年、それまでの「衛星こども劇場」の後継としてスタートしました。当初は民放で放送されたアニメの再放送が中心でしたが、CS放送のアニメ専門チャンネルが普及するまでは、貴重なアニメ再放送枠として多くの視聴者から支持を集めました。

1994年以降は、商業ベースでは制作が難しいとされていた国内アニメ作品の新作放送も開始。NHKによる制作、または制作会社からの放送権購入という形で、多くの良質なアニメを届けてきました。さらに、海外の作品も積極的に紹介するなど、多様なアニメ作品を放送したことが大きな特徴です。2003年の枠縮小後は、新作中心の構成へと移行しました。姉妹番組として「BS名作アニメ劇場」も存在しました。日曜日の放送枠「サンデーアニメ劇場」(1990年4月8日～1994年3月13日)は主に新作アニメ枠として活用されていました。

2007年4月からは、デジタル放送における画面サイズが4:3から16:9へと変更。スタジオセットも刷新され、より視聴者にとって魅力的な番組へと進化を遂げました。しかし、2011年3月27日放送分をもって、NHK衛星放送チャンネルの再編により21年の歴史に幕を閉じました。その後、アニメ番組枠としての名称はNHK BSプレミアムの「BS深夜アニメ館」に引き継がれています。

放送時間帯の変遷

「衛星アニメ劇場」の放送時間帯は、番組開始から終了まで幾度となく変更されています。

1990年4月2日～1993年4月3日：月～土曜 18:00～18:57（19:00）(帯番組、2作品放送)
1993年4月5日～1994年4月1日：月～金曜 18:00～18:57(帯番組、2作品放送)
1994年4月4日～1998年4月3日：月～金曜 18:00～18:57(週10作品放送)
1998年4月6日～2003年4月3日：月～木曜（金曜除く期間あり）18:00～18:55(週8～10作品放送)
2003年4月5日～2005年3月26日：土曜 8:05～9:25(3作品放送)
2005年4月2日～2008年3月29日：土曜 8:05～9:28(3作品放送)
2008年4月3日～2009年3月26日：木曜 23:00～23:59(2作品放送、NHK初となる深夜帯アニメ新作放送)
2009年4月5日～2010年3月21日：日曜 23:00～24:20(2～3作品放送)
* 2010年4月4日～2011年3月27日：日曜 23:00～23:50(2～3作品放送)

初期の帯番組時代は、他局作品再放送や海外作品が中心でした。週10作品放送時代には、新作、他局再放送、OVA、海外作品など多様な作品が放送され、地方局での収録も行われていました。2003年以降は、土曜朝の3作品放送、木曜深夜の2作品放送、日曜深夜の2～3作品放送と、放送時間帯と編成が変化しました。

NHK地上波との連携

「衛星アニメ劇場」の放送時間帯変更と前後して、NHK総合テレビや教育テレビでもアニメ放送枠が拡大されました。これは、「衛星アニメ劇場」で放送された作品を地上波でも放送することで、より多くの視聴者にアニメ作品を届けるための戦略であったと考えられます。

ナビゲーター：番組を支えた存在

番組開始当初から2009年3月26日まで、作品の紹介や視聴者からのメッセージ紹介、ゲストとのトークなどを担当する「ナビゲーター」（初期は「おねえさん」と呼ばれていました）が番組を盛り上げてきました。2005年4月からは、男女2名体制となり、かかずゆみさんと吉田智則さん（吉田ボイス）が長らく務めました。番組は収録放送であり、2本録りで行われていました。

ゲスト出演：多彩な顔ぶれ

番組には、放送作品に出演した声優や関係者などがゲストとして出演。新作アニメの放送前後や番組終了時などに、ゲスト出演者によるトークコーナーが放送されました。特に2003年～2007年の土曜朝枠では、2本目のアニメ終了後にゲストトークが放送されるのが定番となっていました。

放送作品リスト

（放送作品リストは、記事の分量の関係上、割愛させていただきます。興味のある方は、NHKの放送記録などを参照ください。）

まとめ

「衛星アニメ劇場」は、21年間という長きにわたり、日本のアニメ文化の発展に貢献した番組です。再放送作品から独自制作作品まで幅広い作品を放送し、多くの視聴者に愛されてきました。番組の放送時間や編成、ナビゲーター、ゲスト出演者、そして放送作品リストなど、様々な要素が番組の個性と魅力を形作っていました。本記事が、「衛星アニメ劇場」という貴重な番組の歴史を振り返る上で、少しでも役立つことを願っております。

もう一度検索