衛星放送協会

一般社団法人衛星放送協会は、日本の衛星放送業界の発展を支えるために設立された業界団体です。その前身は1992年に発足したCS放送協議会で、当時、日本で初めて認定された6つのCSアナログ放送事業者が集まりました。その後、CS放送のデジタル化に伴い、放送事業者やチャンネル数が大幅に増加したことを受け、1998年に社団法人衛星放送協会として新たに設立されました。さらに2012年には、一般社団法人へと移行し、現在に至ります。

主な概要・役割

衛星放送協会は、1998年に郵政省（現在の総務省）所轄の社団法人として正式に発足しました。初代会長には、ジュピターテレコムの初代社長である西村泰重氏が就任しました。その後、植村伴次郎氏、和崎信哉氏、小野直路氏を経て、2024年からは滝山正夫氏が会長を務めています。

協会の主な役割は以下の通りです。

衛星放送事業の確立と普及促進
衛星放送番組の質の向上と放送倫理の高揚
番組制作における倫理の向上
番組、経営、技術などに関する調査研究
衛星放送事業に関する広報活動
関係団体や省庁との連携

会員

衛星放送協会の会員は、正会員と賛助会員の2種類で構成されています。正会員は主にBSやCSの専門チャンネルを運営する事業者であり、賛助会員は衛星の管理会社、アンテナやチューナーの製造メーカー、ケーブルテレビの統括団体などが含まれます。2022年7月末時点で、正会員は75社、賛助会員は28社となっています。

衛星放送協会オリジナル番組アワード

2011年に創設された衛星放送協会オリジナル番組アワードは、会員社が制作したオリジナル番組の周知と、制作関係者の表彰を目的としています。応募資格は衛星放送協会の正会員社に限られます。アワードは、「番組部門」、「編成企画部門」、「番宣部門」、「CAB-J賞」で構成されています。

番組部門は、ドラマ、ドキュメンタリー、バラエティ、文化・教養、中継、ミニ番組の6ジャンルで構成され、それぞれのジャンルで最優秀賞が選出されます。さらに、最優秀賞の中から1作品がグランプリとして表彰されます。

授賞式の模様は、BSスカパー！とJ:COMプレミアチャンネルで無料放送されます。2023年度に開催される第13回オリジナル番組アワードの審査対象は、2022年4月1日から2023年3月31日までに会員社が運営するチャンネルで初回放送された作品です。

衛星テレビ広告協議会（CAB-J）

1991年に広告放送を行うCS放送事業者が集まり、広告活用を促進する目的で任意団体として発足しました。2005年5月からは、衛星放送協会の附属機関となり、2008年5月時点で正会員39社（60チャンネル）、賛助会員16社が加盟していました。

2007年10月からは、CAB-Jとビデオリサーチによる機械式視聴率調査「機械式CS専門チャンネル接触率共同調査」を実施しています。2024年4月には、衛星放送協会本体に組み込まれ、協会の「広告委員会」として再編されました。

脚注

衛星放送協会公式サイト

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