裸足の季節

裸足の季節 - 松田聖子のデビュー曲

松田聖子が1980年4月1日にリリースした「裸足の季節」は、彼女のデビューシングルであり、アイドルブームの象徴的な楽曲です。この曲は、CBS・ソニーから発売され、規格品番は06SH 746。後に1989年に8cmCDとして、さらに2004年には紙ジャケット仕様の完全生産限定盤12cmCDとしても登場しました。

アイドルブームの牽引役

松田聖子は、デビュー当初から「抱きしめたい! ミス・ソニー」というキャッチフレーズで注目を集め、彼女のファーストシングルが1980年代アイドルブームの火付け役となりました。楽曲には、作詞の三浦徳子と作曲の小田裕一郎が関与し、このコンビは松田の初期作品の多くを手掛けることになります。

「裸足の季節」は、資生堂の「エクボ洗顔フォーム」のCMソングとしても使用され、振付師は三浦亨が担当しました。

デビューまでの道のり

松田聖子は、元々1979年に放送された日本テレビ系ドラマ「おだいじに」で女優デビューを果たしました。歌手としてのオーディションを受けた際、資生堂のCMモデルには落選しましたが、CMソングを歌うことが決定し、2月末にレコーディングが行われました。

「裸足の季節」は、当初別のタイトルで他の歌手向けに制作されたものの、松田のタイアップが急遽決まったため、方向転換が行われたと言われています。しかし、CBS・ソニープロデューサーの若松宗雄はこの説を否定しています。

曲の作曲に関しては、当初筒美京平に依頼したものの多忙を理由に断られ、代わりに小田裕一郎が引き受けました。また、サンミュージックからの推薦で三浦徳子が作詞を担当し、名曲が生まれました。

ジャケットとレコーディング

ジャケットの衣装は松田自身が新宿で選び、撮影はわずか10分で済ませたといいます。レコーディングの際には、資生堂の関係者が見守る中、松田は感極まって涙を流したとのエピソードも残っています。

競争する新人

資生堂のCMには、同じく新人タレントの山田由紀子が起用されました。CMは注目を集めたものの、当初は松田の名前がクレジットされず、曲を彼女が歌っていると誤解されることもありました。最終的に、両者が共演したサイン会も行われましたが、松田の前には人が集まらず、複雑な心境を抱えたようです。

デビューへの道

ニッポン放送のラジオ番組「ロッテ集まれ!ヤンヤン 熱気でムンムン!」で最初に曲が披露され、名称は最初「ハイヌーンは熱く」だったものの、その日のうちに現在のタイトルに変更されました。その後、「夜のヒットスタジオ」や「ザ・ベストテン」などの音楽番組での登場を通じて、彼女の知名度は急速に上昇しました。

デビューからわずか2ヶ月でシングルがリリースされたため、当初の初回プレス枚数は8000枚と低かったものの、評価が高まったことで12000枚に増量されました。オリコンチャートでは、初登場時は53位でしたが、テレビの露出が増えるにつれ順位が上昇。最終的にはオリコン12位に達し、売上も30万枚近くに達しました。

収録楽曲

• - 裸足の季節（作詞：三浦徳子、作曲：小田裕一郎、編曲：信田かずお）
• - RAINBOW〜六月生まれ（作詞：三浦徳子、作曲：森家住吉、編曲：若草恵）

このように「裸足の季節」は、松田聖子にとっての重要な楽曲であり、彼女のキャリアのスタートを飾る作品として歴史に残る名曲です。

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