裾野インターチェンジ

裾野インターチェンジ：東名高速の要衝

裾野[インターチェンジ]は、静岡県裾野市に位置する東名高速道路のインターチェンジです。東名高速道路の重要な拠点として、周辺地域へのアクセスを担うと共に、独自の構造や歴史を持つ、特徴的なインターチェンジとなっています。

開通と変遷

裾野ICは、1969年3月31日の御殿場IC～富士IC間の開通時には存在せず、1988年3月29日、御殿場IC～沼津IC間の開通と同時に供用開始されました。東名高速道路の他のインターチェンジとは異なり、ダイヤモンド型インターチェンジという珍しい構造が採用されています。これは、当初の計画や取り付け道路の都合によるものだと考えられています。

その後、2012年4月14日には新東名高速[[道路]]の御殿場JCT～三ヶ日JCT間が開通したことに伴い、IC番号が「7-2」に変更されました。これは、御殿場JCTが裾野ICよりも東京寄りに設置されたためです。さらに、2020年3月28日には駒門SICの供用開始に伴い、IC番号は「7-3」に変更されています。

インターチェンジの構造と料金所

裾野ICは、ダイヤモンド型インターチェンジであるため、東京方面と名古屋方面の料金所とランプウェイが、県道を挟んで左右対称に配置されています。料金ブースは、東京方面と名古屋方面それぞれ8ブースあり、ETC専用レーンとETC/一般レーンが設けられています。この配置は、車両の流入出をスムーズに行うための工夫と言えるでしょう。

周辺環境とアクセス

裾野IC周辺には、多くの観光地や施設があります。世界遺産である富士山はもちろん、忠ちゃん牧場、富士サファリパーク、十里木高原、遊園地ぐりんぱ、富士山こどもの国、時之栖・御殿場高原ビールなど、レジャー施設も充実しています。

交通アクセスについても、JR東海御殿場線岩波駅が比較的近く、公共交通機関の利用も可能です。また、トヨタ自動車東日本東富士工場（2020年閉鎖）やトヨタ自動車東富士テストコースもかつてこの地域に存在していました。現在、工場跡地にはトヨタ自動車による実験都市「Woven City」の建設が進められています。

交通事情と利用状況

裾野ICは、東京ICから100km未満の最遠のインターチェンジであるため、かつてはETCによる早朝夜間割引等の距離制限の対象となり、多くの車両が裾野ICで高速道路を降りて、再度乗り直すという状況がありました。しかし、料金所出入り口の配置が対称であることから、乗り降りがスムーズに行えるため、この問題は比較的容易に解消されました。実際、早朝割引制度開始後には交通量調査が行われ、流入しやすいように車線変更などが行われたと伝えられています。

高速バスも利用可能で、富士急シティバスの高速バスが裾野ICを経由しています。ただし、一部路線は所要時間短縮のため、経路変更が行われているケースもあります。

まとめ

裾野インターチェンジは、周辺の観光地や産業拠点へのアクセスを支える重要な役割を担うと共に、その歴史や構造においても興味深い特徴を持つインターチェンジです。ダイヤモンド型ICという珍しい構造や、交通事情の変化に対応するための改良の歴史は、日本の高速道路網の発展を象徴する事例と言えるでしょう。

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