西厓柳成龍 (駆逐艦)

西厓柳成龍（ソエ・リュ・ソンニョン）

大韓民国海軍の駆逐艦「西厓柳成龍」は、世宗大王級駆逐艦の3番艦として知られています。艦名は李氏朝鮮の宰相であった柳成龍に由来しており、彼の号である「西厓」から取られています。「厓」という漢字が特殊であるため、「西エ柳成龍」という表記もされています。もともと艦名は「権慄（クォン・ニュル）」とされていましたが、後に変更されています。

艦歴

「西厓柳成龍」は、KDX-IIIイージスシステムを搭載した7,600トン級の駆逐艦として、現代重工業が提供する蔚山造船所で建造されました。進水式は2011年3月24日に行われ、韓国の国防部長官や海軍の高官が出席しました。その後、艦は2012年8月30日に竣工し、正式に海軍に引き渡されました。

艦の運用にあたって、いくつかの技術的課題もありました。2012年3月には、航海中にソナー保護装置の一部が破損し、その交換が必要となりました。この部品の価格は約10億ウォンとされ、海軍は海上ゴミなどを避けて航行するよう指示を出しました。交換作業は2013年に計画され、同年2月に部品が入手され、8月には交換作業が完了する見込みでした。

2012年12月には、北朝鮮によるミサイル発射の『不測の事態』に備えるため、韓国海軍の全イージス艦が出動しました。この時、実際に発射されたミサイルが沖縄の上空を通過する様子を「西厓柳成龍」も探知しました。

さらに、2014年には環太平洋合同演習（RIMPAC）に参加し、艦対空ミサイルを用いて標的の迎撃訓練を行いました。これは韓国海軍の活動の一環として、その運用能力を向上させるための重要な演習でした。

「西厓柳成龍」は、技術的な進化を挙げ、国防において重要な役割を果たしており、今後の活動にも注目が集まります。新たな挑戦への対応力や安全保障の観点から、韓国の防衛体制に貢献しつつ、地域の平和と安定に寄与する艦船として、その存在意義は今後も強まっていくでしょう。

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