西宮タンクローリー横転爆発事故

1965年（昭和40年）10月26日午前3時20分頃、兵庫県西宮市川西町付近の第二阪神国道（現国道43号線）下り線において、痛ましい事故が発生しました。石油液化ガス5トンを積載したタンクローリーが、何らかの原因で横転し、陸橋に激突。その衝撃でタンクローリーは爆発炎上し、周囲に甚大な被害をもたらしました。

事故現場は、西宮市内の主要道路であり、付近には住宅や商業施設が密集していました。爆発の規模は大きく、炎は瞬く間に周囲に燃え広がり、付近の神戸プリンス中古車センターでは、展示されていた中古車約30台が炎に包まれました。また、周辺の民家にも延焼し、30～40戸が全半焼するという、壊滅的な被害を受けました。

この事故による人的被害も深刻で、5名の方が亡くなられました。その中には、事故発生時に現場の陸橋で取材をしていた新聞記者の方も含まれていました。また、26名の方が重軽傷を負い、治療を余儀なくされました。

この事故は、タンクローリーという危険物を運搬する車両が、ひとたび事故を起こすと、いかに甚大な被害をもたらすかを如実に示すものでした。また、夜間の発生ということもあり、被害が拡大した要因の一つと考えられています。

事故後、原因究明が行われ、安全対策の見直しが進められることとなりました。この事故を教訓として、二度とこのような悲惨な事故を起こさないために、危険物輸送における安全管理の徹底が求められています。また、万が一の事故に備え、地域住民への防災意識の啓発や、避難体制の構築も重要です。

参考資料として、西宮市におけるＬＰガス・タンクローリー転覆爆発事故に関する質問主意書や、タンクローリの横転によるLPガス爆発に関する記事、神戸新聞「１９９５・１・１７から８　二日目の震災　避難勧告は伝わったか」などが挙げられます。これらの資料は、事故の詳細や、事故後の対応について深く理解する上で、非常に役立ちます。

この事故は、私たちに安全に対する意識を新たにし、日頃から防災対策を徹底することの重要性を教えています。

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