西山敏夫

西山敏夫

西山敏夫（にしやま としお、1905年9月19日 - 2000年12月）は、日本の児童文学作家であり、その作品は戦中から戦後にかけて多くの子供たちに親しまれました。

生涯

神奈川県に生まれた西山は、早稲田大学高等師範部を卒業後、児童文学の世界に入ります。太平洋戦争中には、『少国民文化』に「ホアンの花」（1943年）などを発表し、戦後は『新児童文化』や『朝の笛』といった雑誌に短編童話を掲載しました。

西山の活動は、オリジナルの童話創作にとどまらず、海外および日本の古典の再話にも及びます。子供たちにとって馴染みの薄い古典作品を、わかりやすく、かつ面白く再構成することで、文学への関心を高めることに貢献しました。

1958年には、『よこはま物語』で小学館児童出版文化賞を受賞。長年の児童文化への貢献が認められ、1979年には児童文化功労者として表彰されています。

2000年12月、西山敏夫は生涯を閉じましたが、彼の作品は今もなお、多くの人々に読み継がれています。

主な作品

以下は、西山敏夫の主な著書と再話作品です。

著書

『おらんだ焼』（1948年）
『ぎんのさかな 1年生の童話』（1948年）
『こねずみちょろちゃん』（1948年）
『サーカスのライオン』（1949年）
『いまの旅むかしの旅』（1951年）
『こしおれすずめ』（1954年）
『エジソン』（1955年）
『ぼうけんごろちゃん』（1956年）
『雪国ものがたり』（1957年）
『のぐちひでよ』（1963年）
『社会科ものがたり』全8巻（1965年）
『リンカーン』（1966年）
『ふるさとのはなし 3 関東地方』（1978年）
『ふるさとのはなし 10 九州・沖縄地方』（1979年）

再話

『ロバものがたり』（1957年）
『せむしの小うま』（1962年）
『ニルスのふしぎな旅』（1967年）

その他、イソップ物語、アラビアンナイト、ディズニー作品など、多数の再話を手がけています。

参考文献

『日本近代文学大辞典』（講談社、1984年）
* 朝日新聞訃報（2000年）

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